1928(昭和3)年。竹井千代(杉咲花)が鶴亀撮影所に来て3年がたった。金融恐慌の中、女優が次々と辞めていく中、千代は中堅女優として頑張っていた。小暮真治(若葉竜也)はまだ助監督であったが、いつか映画監督になり千代を主役にすると約束し、夢を追っていた。そんなある日、千代のもとに父・テルヲ(トータス松本)が現れる。
テルヲの目的は千代が貯めていたお金だった。また借金取りに追われているのだ。テルヲは撮影所に乗り込むと、千代を主役にしてほしいと強引に売り込んだ。挙句の果て、千代の通帳と印鑑、財布の中身を持っていってしまう。
千代は小暮からプロポーズされるが...
絶望した千代が「女優をやめよう」と考えている時、夢に見切りをつけて実家に帰ることを決意した小暮からプロポーズされる。
その翌日、天海一平(成田凌)が3年ぶりに姿を現した。憎まれ口をたたく一平に千代が「うちの何がわかんねん!」と怒りをぶつけると、一平は「他人の苦しみが簡単には分からないからこそ、少しでも理解するために芝居をするのだ」と言った。
その言葉から千代は女優を続けることを決意し、小暮のプロポーズを断る。
小暮が撮影所を去った翌日、千代は大山鶴蔵(中村鴈治郎)と片金平八(六角精児)に呼び出され、道頓堀で新しく作る喜劇の一座に舞台女優として入るように命じられる。(NHK総合あさ8時放送)