「不織布マスク以外NG」の場所が急増? ファッションで予防は無理...

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   新型コロナの感染拡大が止まらないなか、ウレタンや布製など不織布マスク以外をNGにする場所が増えている。同時に、不織布以外のマスクを着けている人に対して過剰に注意をする「不織布マスク警察」も各地で出没しているという。

   昨年(2020年)公開されたスーパーコンピューター「富岳」のシミュレーションでは、くしゃみをした際の飛沫のカット量は、ウレタンマスクでは50%にとどまり、綿などの布マスクでも66%。かたや不織布マスクだと通り抜ける飛沫はほとんどなく80%がカットできる。

   このため、東京・表参道の美容院「ZA/ZA」では、ウレタンマスクをしている客には不織布のマスクへの交換をお願いしている。東京・府中の病院でも「不織布マスク着用 ご協力お願いします」の貼り紙。ほかにもネイル店や大学、映画館などで「不織布マスク以外NG」を打ち出す場所が増えている。

   しかし、街には不織布以外のマスクを着用している人が少なくない。東京・渋谷で聞くと、「デザイン」「楽しみながら」と、ファッション性を理由に挙げる人が多かった。

不織布マスク以外が「マスク警察」の対象になってきた

   SNS上で話題になっているのが「不織布マスク警察」だ。「グッとラック!」が取材した30代女性は、布マスクで銀行のATMに並んでいたところ、高齢女性2人組に「布マスクなんて意味ないのに、感染拡大させたいのかね」「意識が低いのね」と言われたという。「(不織布マスク警察が)実際にいるんだなと驚きました。言っている本人は鼻が出ている状態でした」と女性は話していた。

   ウレタンマスクで夜にランニングをしていた30代男性も、中年男性に突然後ろから肩をつかまれ、「ウレタンマスクは意味ない。不織布マスクに変えて!オシャレなマスクで予防したつもりか!」と怒られたという。

   キャスターの立川志らく「美容院や病院など顔が近づくところでは不織布マスクがいいのでしょうが、そうでないところで正義の塊になって人を攻撃するのは、困ったものですね」

   女優の星野真里「不織布マスクは確かに肌が荒れてしまいますが。コロナの感染が広がるなかで自分ができることを考えて、多くの人がいるところでは不織布マスクを使うようにしています」

   東邦大学の小林寅喆教授「感染しない・させない為には当然不織布マスクをすべきです。ただし、会話をしない場所やアクリル板のある場所、換気ができるところでは不織布以外のマスクでもいいと思います」

   ちなみに、10万円の再給付を「しない」と断言した麻生太郎財務相がきのう19日(2021年1月)の記者会見で着用していたのは、顔の下半分を片側だけ覆ったマウスシールドだったが、「あれは全く意味がない。かえって上にも(飛沫を)出してしまいます」と小林教授はバッサリ切り捨てていた。

文   キャンディ| 似顔絵 池田マコト
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