中学受験専門の大手進学塾講師・杉山(若林久弥)が腹を刺され、廃ビルの中で壁にもたれて死んでいるのが見つかった。その数時間前、近くの路上で杉山と口論していた若い男が「ふざけるな!」と叫び、杉山の腹を刺すところが目撃されていた。だが、通報を受けて警察官が駆け付けたときには、2人の姿はなかった。
警視庁捜査一課強行犯係の係長で警部・樋口顕(内藤剛志)らの調べで、加害者は杉山の元教え子で学習塾「高村教室」アルバイト講師・村上颯太(今井悠貴)と判明する。
受験戦争に絡む深い闇が浮かび上がる...
加害者だけでなく被害者まで現場から姿を消したことに疑問を抱いた樋口は、生活安全部少年事件課の係長で警部補・氏家譲(佐野史郎)と捜査を開始した。杉山の元同僚で今は大学受験予備校「北青山ゼミナール」の講師・笠井裕一(忍成修吾)に話を聞きに行くと、笠井は「村上は杉山を怖がっていた」と打ち明ける。
そんな中、樋口班巡査部長・中田裕之(小松利昌)らは、北青山ゼミナールが実施した全国模試の個人成績表の中に、不審な点を発見した。
それは、裏口入学を示唆する証拠だった。裏口入学に気づいた村上が義憤に駆られて凶行に及んだのか?
しかし、樋口らが捜査を進めると、受験戦争をめぐるさらに深い闇が浮かび上がってくる。そして、村上がアルバイト講師をしていた「高村教室」の塾長・高村周(春風亭昇太)までがその闇に絡んできて......。(よる8時放送)
寒山