菅首相はきのう18日(2021年1月)、2月から始まるワクチンの接種を整備するための「ワクチン担当大臣」に、河野太郎規制改革担当相を指名した。指名した理由について首相は「規制改革大臣としてそれぞれ役所に渡る問題について解決してきた。そうした手腕から指名した」と話している。
政治ジャーナリストの田﨑史郎氏によるとこの人事は8日ころ急浮上した。田﨑氏は「今、ワクチン接種をきちんとできるかどうかが、政権を左右する状況になっている」と言い、菅総理が河野大臣にかける期待の高さが分かる。
河野大臣は「(指名を受けた時)大きな仕事になるんだろうなと最初に思った。まず今どういう準備状況なのか、現状をあすから確認していきたい。すべてはそこからスタートです」と話している。
岡田晴恵教授「やると決めたからには省庁横断、超党派で」
スタジオでは、この人事について、期待と不安の入り混じった声が上がった。
白鷗大学の岡田晴恵教授「集団接種はそんな甘いものではなく、海外でも、うまく行っているところは少ない。密になってそこが一大感染伝播場所になっても困りますし、あとは超低温で運ばないといけないディープフリーザー(の問題)があります。それをちゃんと確保できるのか。やると決めたからには省庁横断、超党派で、党の利益を関係なくやっていただきたい」
青木理(ジャーナリスト)「『プロジェクトXみたいな仕事』という河野さんの言葉があるように、これは本当にすごい仕事です。日本の人口は今だいたい1億2000万人くらいですが、集団免疫状態にするためには6000万、7000万、8000万人に打たないといけない。それを一体どのくらいの期間で、どのようにやるのか。こんなワクチン接種は日本の歴史上にもないし、欧米でもなかなか進んでいない。河野大臣に期待したいが、はてさてどうでしょうかという感じです」
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「日本はほかの先進国に比べてワクチンが遅れた。それは良くないことだけど、遅れたことによって他国のうまく行っていないところを勉強できる。一体どこが壁なのかということが分かるわけです。そこに基づいて日本の中でロジスティクスを最適化することが必要だと思います」