東京都教育長・尾崎賢治(升毅)の肝いりで、住浜区立赤嶺中学校に試験的に導入された学校内警察=スクールポリス(SP)制度。この日本初のSPに志願して住浜署生活安全課少年係にやって来たのは、警視庁捜査一課きっての切れ者刑事・嶋田隆平(藤原竜也)だった。
嶋田には「この学校の生徒に守る価値があるのかを確かめる」という秘めたる目的もあった。
着任初日、全校生徒や先生を前に「生徒だろうと先生だろうと、犯罪者に手加減はしない。遠慮なく警察に突き出します」と挨拶した嶋田はその言葉通り、教室内で暴れた3年1組の男子生徒・真田一樹(中川翼)を器物損壊と暴行の現行犯として逮捕して手錠をかけた。この事件はマスコミでも大騒ぎとなり、校内でもSPに対する賛否が渦巻く結果となった。
そんな中、英語教師・水野楓(山口紗弥加)の机の引き出しからネズミの死骸が発見される。水野は妊娠3カ月で、以前から教師の妊娠を快く思わない人物が嫌がらせをしていた。
この事件を機に、水野が担任を務める3年2組の生徒たちがSNSの裏アカウントで「流産すればいいのに」などと、水野と胎児の不幸を願う書き込みをしていたことが発覚。お隣の3年1組の担任で国語教師・浅村涼子(真木よう子)はショックを受ける。さらに、水野は給食の準備中に倒れたり、夜道で襲われそうになったりする。
真犯人は意外な生徒だったが...
その上、生徒の母親が職員室に押しかけて水野に平手打ちをくらわせ、嶋田がこの母親に「これ以上邪魔すると現行犯で逮捕しますよ」と警告する事態にまで発展した。
普段から水野を母親のように慕っていた3年1組の女子生徒・成田千佳(田畑志真)は、水野の悪口を言っていた2組の大林優也(荒木飛羽)がネズミの死骸を入れた犯人だと決めつけて食ってかかる。
しかし、真犯人は意外な生徒だった。犯行を暴かれた生徒は橋の上から川に飛び込もうとし、駆けつけた浅川が懸命に説得するが......。
また、音楽室のピアノでモーツァルトのレクイエムを弾いていた女子生徒・奈良橋英里(長澤樹)から「この学校には無念の死を遂げた人の亡霊が出るという噂がある」と聞いた嶋田は、理科教師・青木祐志(渋谷謙人)から噂の真相を聞き出す。そして、嶋田は校長室や職員室など学校内のあちこちに仕掛けた盗聴器を使って犯罪を暴く一方、尾崎教育長が「ほじくり返されたら困る」と恐れる『学校が隠している秘密』に一歩ずつ近づいていく......。(よる9時放送)
寒山