高齢・基礎疾患ありでも入院できず死亡者が増加! 都内では自宅療養8837人、入院調整中が6575人

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   新型コロナウイルス感染拡大が進み、大きな問題になってきたのが自宅療養や入院調整のための自宅待機が急増していることだ。1月14日(2021年)に1502人の新規感染者が確認された東京都は現在、新型コロナ治療の入院患者が3133人で病床使用率は78.3%。また宿泊施設で療養中の患者は908人、自宅療養が8837人。さらに入院調整中の人が6575人もいる。

   リモート出演した稲城市立病院の松﨑章二院長はこれを「深刻な問題」として、「現状では当院でも満床で受け入れられない」と話し、白鴎大学の岡田晴恵教授は「入院して酸素吸入ができないと、重症者が爆発的に増える可能性がある」と指摘した。

   自宅で亡くなる人も増えているという報告もある。全国の警察が扱ったコロナに感染した遺体は去年12月に急増した。3月から12月までの計122人のうち、56人が12月に亡くなっている。死亡した場所は自宅や療養先のホテルが50人、外出先や路上が6人だった。

   東京で一人暮らしの50代女性が自宅療養中に死亡したケースでは、1月5日に発熱、6日に感染が確認され自宅療養となったが、7日に倒れているのが発見され死亡。女性には高血圧の持病があった。また、家族と同居している80代の男性は12月31日に発熱、咳の症状があり、一度治まったが再び症状が出たため検査を行い1月7日に感染が確認された。翌8日に呼吸苦と発熱があったが入院先が見つからず、11日に症状が悪化して死亡した。男性は糖尿病の持病があった。東京都では70歳以上の高齢者で基礎疾患がある人は原則入院することになっているが、都によると「ベッドの調整がつかなかった」という。

岡田晴恵教授「入院すべき人が入院できない」

   岡田教授は「入院しなきゃいけない人が現実では入院できていない。クリニックの外来で患者が急に死亡してもおかしくないほどの緊迫感がある」とコメント。

   作家の吉永みち子は「この80代男性が入院できなかったということは、もっと切迫している人がいるということ。入院の原則を守れないケースが増えている。今後さらに高齢で持病があり一人暮らしでも入院できないケースが出てくることも覚悟しなければいけない」と嘆く。

   スポーツキャスターの長嶋一茂は「誰が悪いという話ではないが、もう医療崩壊していると認識するしかない」と話した。

   テレビ朝日コメンテーターの玉川徹は「まさに医療崩壊とはこういうことを言う。今がピークではなく、今後まだ感染者が増えている途上にある可能性がある。そんな中で入院待機の人が増えているというのは恐ろしい」とコメントした。

文   バルバス| 似顔絵 池田マコト
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