民放の朝のワイドショーがこの春(2021年)の番組改編で大幅に様変わりする。フジテレビ「とくダネ!」(月~金午前8時)は3月26日で終了すると、きのう12日(2021年1月)、同局が発表した。またTBS「グッとラック!」も3月末で終了し、新たに生活情報系の番組になるとみられている。
午前8時台の情報系ワイドショーは人々の生活習慣に定着し、人気キャスターやアナの登用で視聴率が激しく入れ替わる激戦区。コロナ禍で広告費が落ち込み番組制作費も削られる中で、視聴率が低迷している2番組は改編を余儀なくされていた。
とくダネ!は1999年4月の番組開始から22年もの間、小倉智昭がキャスターを続けていた。記録的な長さだが、きょう13日(1月)に放送された番組エンディングで、小倉が番組終了を生報告。「最近、切っ先が鈍くなって、保身に走るきらいがありまして...。年取るとダメかなあなんて思う時もありまして、私はそろそろかなあと」と内心も吐露していた。
「新しい生活様式」の中、視聴者の情報ニーズにこたえる正念場
また、落語家の立川志らくがキャスターを務めるグッとラック!は、まだ局からは正式に終了を発表されていないが、スポーツ紙や週刊文春などが次の番組内容まで先行して報道している。それらによると、次番組は司会に漫才コンビ「麒麟」の川島明(41)、サブ司会にタレントのSHELLY(36)が内定しているという。
「週刊文春」によると、番組の仮タイトルは「SUNNY」で、視聴者のターゲット層は20歳から49歳までの「アクティブ主婦」。「お金をかけなくても、今の暮らしが10倍楽しくなる番組」をコンセプトにするという。「人気ラーメン店店主が選んだ、本当に美味しいカップ麺トップ10」や、「有名シェフと一緒に、コンビニ食材で最高の手抜き料理を作る」などの企画案があがっているとしている。
現在、朝8時台の視聴率トップはテレビ朝日の「羽鳥慎一モーニングショー」で、2017年から民放1位が続いている。昨年は年間平均世帯視聴率で10・6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録し、NHKの「あさイチ」を上回る安定ぶりを示した。
また2位は日本テレビ「スッキリ」で6~8%で推移しているが、同番組も今春から、水卜麻美アナウンサー(33)と「ハリセンボン」の近藤春菜(37)が交代、18年入社の岩田絵里奈アナ(25)が新MCに抜てきされた。
コロナ禍で「新しい生活様式」が余儀なくされる中、ワイドショーもどれだけ視聴者のニーズにこたえられるか正念場と言えそうだ。(TVウォッチ編集部)