池袋大谷クリニックでは、4日(2021年1月)以降の新型コロナ陽性率が38%となっている。年末年始の帰省で20代孫から70代夫婦に感染が広がるなどの典型的なケースのほか、会社の喫煙所を使用した会社員4人が同じ日に陽性が確認されたケースもある。
大谷義夫院長は「食事はほかの人としなくても、喫煙所ではほかの人と会話をするという話は聞いていました。喫煙所は注意が必要です。会社で規定を設けるなどした方がいいです」と話す。
昭和大学医学部の二木芳人客員教授も「喫煙所は狭い空間で、換気はしているのでしょうが、密閉空間ですので感染リスクが高いです。マスクを外しますし、会話もしてしまいます。使うなら1人で、あるいは屋内の喫煙所は一定期間閉めないといけません」と言う。
玉川徹「1年たってもいまだにこの状況、政治の責任としか...」
そんな中、大谷医師は新たな問題の浮上を指摘する。PCR検査の結果が判明するまでに時間がかかるケースが増えてきているというのだ。
大谷医師が依頼している検査会社では、年末までは翌日には結果が出ていた。しかし今は3日ほどかかっている。背景には、爆発的な感染拡大で、一部の検査会社のキャパシティーを超えてしまったということがある。大谷医師は「結果待ちの間に容体の急変や家庭内感染のリスクがある」と心配している。
実際に、症状がありながら自宅で検査結果を待つ患者がいる。夫と息子と3人暮らしをしている都内在住の50代女性Aさんは、9日に38度の発熱があった。発熱相談センターからPCR検査できる病院を紹介してもらい、翌10日に電話をしたが、医師から「3連休中で検体引き取りが連休明けの火曜日(12日)になる。結果は金曜(15日)になるが、それでも良ければ来てください」と言われた。Aさんは検査を受け、今は寝室にテントを張るなどして家族との接触をなるべく避けながら生活している。
11日から呼吸が浅く、12日から咳などの症状が出てきているというAさん。「もし陽性と分かっても入院などの対応に数日かかるとホームページで見た。不安しかない」と話している。
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「症状が出てから検査を受けるまでに数日かかって、検査を受けてから結果が出るまでに数日かかって、陽性だって分かってから入院するまでにまた数日かかって...。その間ずっと現代医療の恩恵に一切あずかれないわけです。これはもう政治の責任としか言いようがない。1年たって未だにこの状況だとは1国民として納得がいかない」