とくダネに寄せられた視聴者からの声には「マスク義務化して罰則つけてほしい」「感染対策しないで出歩いている人に罰則」といったものも多い。罰則導入で感染拡大に効果は出るのか。とくダネは厳しい罰則のある韓国を取材した。
ロックダウンをせず、独自のK防疫で感染の抑え込みに成功していた韓国だが、冬を迎えて再び感染者が急増。これを受け、飲食店は現在午後9時までの時短営業となり、守らないと罰金が徴収される。マスクも去年(2020年)11月に着用が義務化され、違反した場合、日本円でおよそ1万円の罰金が科されるようになった。罰則の運用には政府公式のアプリが使われていて、マスクをつけていない人を見かけるとその場で通報できるようになっている。こうした対策もあってか、韓国では今月に入り感染者は再び減少傾向にあるという。
三浦瑠璃「ゴールは罰則ではなく、秩序を守り感染予防すること」
一方、今月4日に3度目のロックダウンを宣言したイギリスでは、マスク着用義務違反に約7000円の罰金が科されるが、変異ウイルスの影響もあり感染拡大は止まっていない。
ドイツの罰則はさらに厳しい。ソーシャルディスタンス1.5mが取れていない、持ち帰り商品を店の半径50m以内で飲食、10人以上の集会などに対して最大6万3千円の罰金が。8時以降外出禁止のフランス・パリでは違反すると約1万7千円の罰金、さらに3回違反すると罰金47万円と6ヶ月以下の懲役と跳ね上がる。
日本ではどのような意見が多いのか。Gunosyリサーチで緊急アンケートを行ったところ、66%が罰則導入に賛成という結果になった。罰金が有効だと思う人は76%、実名公表は50%、逮捕は44%が有効という回答で、罰金を支持する意見が最も多かった。妥当な額としては「1万円以上5万円未満」「5千円以上1万円未満」という回答が多かった。
小倉智昭キャスター「日本人もこういう考えに動いてきているのかなあ。今まで日本は権利を擁護してきた国。これが簡単に国会を通過すると、後々の日本には危険なことにつながる」
三浦瑠麗(国際政治学者)「感染症だからといって、今までの刑法の諸原則をないがしろにするのはよくない。ゴールは罰則を設けることではなく、社会が秩序立って感染対策をすること。スウェーデンは国民が秩序立って守っているが、厳しい罰則のあるデンマークでは暴動が起こっている」
伊藤隼也(ジャーナリスト)「罰則は嫌いなんですが、主権制限は正念場にきたらやらなければいけないのでは」