下町情緒漂う都会の一角「すずらん町」にそびえ建つセレブなタワーマンションで暮らす水無瀬碧(菅野美穂)は、かつては『恋愛小説の女王』として一世を風靡した小説家だ。シングルマザーとして大学生の娘・空(浜辺美波)を育てている碧の目下の心配事は、「彼氏いない歴=生きてきた年数」という空の行く末だ。空に彼氏が出来ないのは、コミックマーケットでキャリーケース一杯のエロ漫画を買い込むほどの筋金入りの漫画オタクだからだ。
そんな碧にショッキングな出来事が追い打ちをかける。大手出版社・散英社の月刊誌に連載中の渾身の初ミステリー小説「アンビリカルコード」が大コケし、碧は自宅に訪ねてきた小西編集長(有田哲平)から連載打ち切りを告げられのだ。
新たに担当となったイケメン編集者・橘漱石(川上洋平)は落ち込む碧に、久々に恋愛小説の連載はどうかと打診する。引き受けたものの、華やかな表の顔とは裏腹に、恋愛から遠ざかっている碧は「書けねぇ~。一字も書けない!」と大スランプに陥ってしまった。
幼馴染みはどうする?
地元商店街の老舗鯛焼き屋「おだや」でアルバイトをする空は、4代目店主で碧の幼馴染み・ゴンちゃんこと小田欣次(沢村一樹)に、危なっかしい碧のことをいろいろと漏らしていた。長い間の海外放浪から5年前に帰国したゴンちゃんも碧と同様に独身で、先代店主で父親の俊一郎(中村雅俊)から「嫁はもらわないのか?」と心配されていた。空から碧の連載打ち切りの話を聞いたゴンちゃんは、幼い時からの腐れ縁の碧に「ウチに嫁に来るか?」とプロポーズする。
一方、空は立青学院大学のゼミの同級生で大学きってのモテ男・入野光(岡田健史)が飲み会で言った一言についカッとなり、事件を起こしてしまう。実は、陽気で明るい性格だと思われている入野にも人に知られたくない裏の顔があり、それゆえにオタクの空と通じ合うものもあって......。
恋愛から遠ざかっていた天然母と、恋愛未経験のオタク娘。固い絆で結ばれた水無瀬家の女子2人に、ついに『恋の季節』が訪れる!?(よる10時放送)
寒山