南アフリカ由来の「変異種」が日本国内で初めて検出された。
検出されたのは、南アフリカに滞在歴のある30代女性から。19日(2020年12月)にドーハ経由で成田空港に到着し、空港検疫で新型コロナウイルス感染が発覚。分析の結果、28日に南アフリカの変異種と確認された。女性は無症状だが、宿泊施設で療養中だという。
南アフリカ保健相によると、この変異種は感染力が強く、基礎疾患のない若者も重症化する可能性があるという。日本医科大学の北村義浩特任教授は「実験データを伴っていないので、この情報が本当なのかはよく分からない。今向こうは夏なので、夏広がりやすいものが真冬の環境で増えるのかも分かりません。様子をしっかり見ていかないといけません」と話す。
変異種にワクチンは効くのか? 専門医「推測だが、今のところ大丈夫」
空港検疫ではイギリス由来の変異種も新たに検出されており、日本国内ではこれまで合わせて14人に確認された。
変異種の感染拡大を阻止するため、日本はきのう28日から1月(2021年)末まで外国人の新規入国者を一時停止したが、韓国など11の国や地域とのビジネス目的の往来はなお継続している。これには自民党外交部会でも批判が相次ぎ、全面停止を求める声が多く出た。
佐藤正久部会長は「国民にはGo Toトラベル停止やステイホームを呼びかける一方、ビジネス往来は継続...。納得できない国民は多いと思う」と話している。
北村特任教授も全面停止がベストだと考える。「ちょうど年末年始にもかかるわけですから、ほかの国と同じように1月末まで(全ての往来を)止めてみるというのが良いと思います。その方が現場でもやりやすいでしょう」と北村特任教授は話す。
菅野朋子(弁護士)「(変異種にも)ワクチンが効くかどうかが気になります」
北村特任教授「イギリス由来にしろ、南ア由来にしろ、今回の変異種は1200のうち数か所が変わっているだけなんです。私がちょっと服を変えて来ても『あなた、北村さんですよね』てすぐ分かるのと同じで、それほど変わらない。ですから、私の推測ですが、今のところこのワクチンは効くと思います」
司会の羽鳥慎一「そうすると、現状ではちょっと安心ですね」
文・ピノコ