きのう27日(2020年12月)のフィギュアスケート・全日本選手権女子フリーで、紀平梨花選手(トヨタ自動車)が4回転サルコーを成功させ、前日SPの79.34点と合わせ234.24点を獲得し優勝、大会2連覇を果たした。4回転サルコーの成功は、日本人では安藤美姫選手以来17年ぶりとなった。18歳の快挙にネットでも「凄すぎる」「感動!」「鳥肌立ったー」と絶賛する声が相次いだ。
フジテレビで生中継され、瞬間最高視聴率は午後9時22分に19.7%をマーク、紀平選手のフリー得点154.90点が出て2連覇が決定した場面だった。
紀平選手はSPが首位だったため、この日のフリーは最終滑走で臨んだ。ラベンダー色の衣装に身を包み、冒頭40秒すぎに4回転サルコーを成功させ、続くスピンやジャンプのほとんどを成功させる安定した演技を見せた。
「どうやって戻そう、いつもより真ん中でとんだんですけど...」
だが、試合後、フジテレビのスポーツニュース番組「S-PARK」に出演、VTRを見ながら演技を振りかえり、演技中はずっとあせっていたと明かした。4回転のあと中盤のスピンのあとで、ジャッジ(審判員)の方向にいく予定が逆方向に行ってしまい、「めっちゃ、あせってる」と自分の演技を見ながら苦笑。そのあと「ずっと、どうやって戻そうと思って」、次の2アクセル+3トゥループも「逆方向に戻そうと思って、いつもより真ん中でとんだけどそのまま行っちゃって...」となかなか戻せなかったと振り返っていた。
また、演技後、ガッツポーズをするまで少し間があったが、終わった後「逆行っちゃったというのがすごく大きくて『はあぁ』と思ったんですけど、やっと4回転を思い出してガッツポーズしました」とあかしていた。
完璧と思われた演技だったが、そんな内面のあせりも感じさせずに、演技中にいろいろなことを考えて切り替えていく対応力の凄さに、司会者も「まったく感じませんでした」と驚いていた。(TVウォッチ編集部)