12月20日(2020年)に行われた「M-1グランプリ2020」で見事漫才日本一に輝いたマヂカルラブリー。この1週間で23本の番組出演を果たすなど人気沸騰の一方で、野田クリスタルが舞台を激しく動き回るスタイルに「あれは漫才じゃない」といった論争も起きている。マヂカルラブリーの笑いのポイントは何か。とくダネは専門家に分析を依頼した。
印象行動学を研究する亜細亜大学の重太みゆき教授は「村上さんのほうは、ネクタイもピシッとベストに入っていて、髪の毛もテカテカと全然動かない。静と安定感を感じる。野田さんはだらしない髪型だが、シャツやネクタイはエリートビジネスマン。2人の凸凹さ、アンバランスさが面白かった。野田さんの動きが激しく、視聴者が笑っていいかどうか悩むが、村上さんのツッコミで解説が入るので笑やすい」と、2人のアンバランスさと的確なツッコミを指摘する。
身体表現研究者「視覚的なボケにより直感的に面白いと思える」
身体表現を研究する同志社大学の阪田真己子教授は勝因として「直感に訴える視覚情報」を挙げる。「野田さんが動作によって視覚的なボケをしているので、直感的に面白いと思える。私たちは情報の80%を視覚から得ている。百聞は一見にしかずを突き詰めたのがマヂカルラブリーさん。これまで誰もやってこなかった新しいところ」(阪田教授)。
阪田教授は「観客の笑い」一回あたりの持続時間も測定している。これまでのM-1歴代チャンピオンで最長持続時間はアンタッチャブルの9.9秒だったが、今回マヂカルラブリーは23.7秒と大幅に記録を更新した。
野田クリスタル「ついに気づいてもらえた」
村上「狙ってやってたんですね。僕はまったくわからなかったですけれど」
キャスターの小倉智昭「今一番人気のあるサンドイッチマンは(笑いの持続時間)5秒じゃないですか。秒数は気にしないほうがいいよ」
マヂカルラブリーは算数の文章題を頭でイメージするネタをスタジオで生披露した。
小倉「ネタでやってた『車内の風景』みてて、どこが面白いのか、ついていけないと思っていたけど、実際見ると面白い。その場にいると面白さ伝わってくるのかな」
野田クリスタル「テレビ向きじゃないんですかね」
月曜レギュラーの石黒賢(俳優)「すごい体。アスリートですね」
村上「漫才師なんですよ」