きょう23日(2020年12月)のあさイチは「市販薬」特集だった。
コロナ禍で病院に行きづらいと感じ、ちょっとした体調不良なら市販薬に頼ることが増えた人も多いのでは。身近で気軽に購入できる市販薬だが、飲み方を誤ると深刻な体調不良に見舞われるおそれもある。
小林孝司アナウンサー「薬に添付されている文書に『長期連用』をやめてくださいと書かれています。長い期間にわたって薬を飲み続けるということなんですが、いったい長期とはどのくらいの長さなのか、あなたはご存知でしょうか」
頭痛薬1か月以上服用、意識失い病院へ、診断はなんと...
長年片頭痛に悩んできた桑原明大さん(29)は、今年の夏仕事が忙しく、なかなか病院に行けなかったため、市販の頭痛薬に頼るようになった。
桑原さん「最初は本当にひどい時にしか飲まなかったのが、効くやんって。市販薬、頭痛なくなるやん、楽だし便利だしお医者さん行かんでいいしってなって、多い時は2日に1回とか、ひどい時は連日飲むこともやってました。周りに迷惑かけられないから、これ飲んで頑張るか、みたいな」
同じ頭痛薬を1か月以上服用し続けたところで、突然体調に変化が現れた。
桑原さん「トイレに行って、見てみたら(便が)真っ黒だったんですよ。絵の具みたいな黒。何日かしてまたトイレに行ったら今日も黒いな、仕事も落ち着くしそろそろ病院行こうかなと思って、トイレ出ようと立ったらクラ~っと来て」
桑原さんはそのまま意識を失い倒れた。幸い妻が在宅勤務中だったため、すぐに病院に搬送されて一命を取り留めたという。
診断結果は「出血性十二指腸潰瘍」。医師からは、頭痛薬の鎮痛成分が胃腸に作用したと言われた。
桑原さん「誰でも簡単に飲めるもの、すごい便利なものだから、まさかこんなことになるなんて...」
桑原さんの体をむしばんだ市販薬の長期連用だが、いったいどこからが長期になるのか。日本OTC医薬品協会の目安では、鼻炎薬は1週間以上。皮ふ用薬は5~6日以上。せき止め薬は5~6回以上。睡眠改善薬は2~3日以上が長期連用にあたる。
小林アナ「せき止め薬は1日3回服用するものだったら2日で長期連用になるということです」
博多大吉キャスター「目安とはいえ短いですね。長期があっという間に来ますね。せきがひどい時3日、4日くらい平気で飲み続ける方も多いと思うんですけど、避けた方がいいんですね」
小林アナ「症状がおさまらなかったら医療機関に相談した方がいいということです」