「爆笑問題」の太田光(55)が「週刊新潮」に日本大学芸術学部に裏口入学したと掲載され名誉を傷つけられたとして、発行元の新潮社に3300万円の損害賠償と謝罪広告を求めた訴訟の判決がきのう21日(2020年12月)、東京地裁であった。判決は名誉棄損を認め、440万円の賠償とネット記事の削除を命じた。
記事は2018年8月発売の記事で、太田の父親(故人)が大学側に800万円を支払い、太田を不正入学させたなどと報じた。
判決について太田は「お金を取りたいということではない。社会的な意義としてこういうことが前例になることは重要」と語った。謝罪広告の掲載に関しては「メディアを通じて自ら名誉の回復を図ることが一定程度可能」として認められなかった。これについて「ことあることにラジオ、テレビで一生言わせていただこうかなと。そこでトントンという感じで受け止めています」と述べた。
太田「いくら雑誌を売るためであっても、してほしくない」
また、父親について「生前、親孝行できなかった自分としては、死んでからも親父の名誉を傷つけたっていうのは、いくら雑誌を売るためであってもしてほしくないという思いがある。裏口が僕の口から絶対に潔白ですっていうのは正直言っていえない。親父は死んでしまっているし。世間に親父がペコペコ頭を下げたというイメージをまき散らしたことが一番許せなかった」
菊地幸夫弁護士は「440万円は平均からすればすこし高いぐらい。低くない」といっている。
司会の加藤浩次「太田さんの言い分が通ったという部分が大きかったということですね」
MCの近藤春菜(お笑いタレント)「根も葉もないこととか、大げさに書かれたこととかありますよね。そういう意味ではこういう裁判は有難かった」
前田裕二(ライブ配信サービス「SHOWROOM」代表)「安いか、高いかという論点で言えば、ネット上では440万円は安いのではないか、という声が出ています」
ロバート・キャンベル(国文学研究資料館館長)「海外で見ると、メディアの経営が成り立たないぐらいの金額が訴訟で行われています。今はSNS上で誰もが自分のことを弁解したり、発言できたりする時代。タレントなので自分で雪辱できるであろうという前提は凄く違和感があります」