きのう21日(2020年12月)、新型コロナの国内累計感染者数が20万1629人と20万人を超えた。Googleからは24日後の累計感染者数が30万人に達するという驚きの予測も出されている。こうした事態を受け、きのう夕方、医療関係者や自治体のトップらが相次いで緊急会見を行った。
夕方5時には、9つの医療団体トップが異例の合同会見を行い「医療の緊急事態」を宣言した。日本医師会の中川俊男会長は会見で「医療制度が風前のともし火」と早め早めの対策を訴えた。東京都医師会の尾崎治夫会長も「ロックダウンに近いことをやってもらいたい」と危機感をにじませた。
分科会の尾身会長「急所を押さえれば収束に向かう」というが...
同時刻、東京都の小池百合子都知事も緊急会見。「命の優先していただきたい。年末年始は家族でステイホームにご協力いただきたい」と訴えた。医療機関に対し、年末年始の重症者受け入れに一人1日30万円、中等軽症者は1日7万円、1日8時間以上開局する薬局に対しては1日3万円の協力金を払うと発表した。
午後6時からは西村康稔経済再生相と対策分科会の尾身茂会長の会見が行われた。尾身会長は「急所を押さえることができれば収束方向に向かう」として、ポイントを絞った対策を訴えた。急所にはお酒を伴う夜の会食だけではなく、昼のフードコートも含まれるという。6時半からは1都3県知事の会見も行われ、年末年始の過ごし方について呼びかけを行った。
一連の会見が終わった夜8時半過ぎ。そこそこの人出でにぎわう渋谷の街頭インタビューでは「国民意識のピークは緊急事態宣言のとき。またいわれてもこれ以上は...」といった声が聞かれた。
小倉智昭キャスター「さまざまな記者会見がおこなわれましたが、皆様にとどくのでしょうか」
二木芳人(昭和大学教授)「フードコートは密になり全体的に騒がしい。クラスターも起こっている。『一人が変わっても』という若い人もいるが、一人一人が変わっていく必要がある」
三浦瑠麗(国際政治学者)「(医療団体の会見は)重要なことが隠された会見。コロナ患者を受け入れる一部の病院と、受け入れ拒否している病院が『われわれ医療従事者は』と語る。ごく少数の病院にコロナ患者を集中させた結果、医療崩壊している。コロナは2類感染症ではなく、インフルエンザと同じような扱いにしてほしいという意見もある」
二木芳人「日本の医療には問題もあるが、将来の課題で急に変えることは難しい。コロナを2類から5類にするとおそらく院内感染が頻発し、病院機能が麻痺する」