ミステリー作家、今野敏の警察小説を原作に、内藤剛志主演でドラマ化した「警視庁強行犯係・樋口顕」シリーズ第9弾。17年続くテレビ東京の人気シリーズだ。来年1月期には、同じく内藤剛志主演で同名の連続ドラマの放送がスタートする。
品川区内の廃ビル前で、転落死したと思われる遺体が見つかり、警視庁刑事部捜査一課強行犯係警部・樋口顕(内藤剛志)が駆け付けた。所轄の品川中央署強行犯係・東条洋次郎(中原丈雄)によれば、死んだのは石倉修吾(永沼伊久也)という自称芸術家。石倉は先月、落書きによる建造物損壊で現行犯逮捕されて書類送検されたが、落書きではなく「ウォールアートだ」と言い張っていたという。
今回の現場にも落書きしようとした痕跡が残っていたことから、東条は、石倉が性懲りもなく落書きをしようとして誤って転落したと見ていた。しかし、樋口は石倉の腕に、転落によるものではない内出血があることに気づいた。
現場にいた女性記者は5年前の連続通り魔殺人事件を追っていた...
一方、事件現場に集まった野次馬の中に、東洋新聞社会部記者・遠藤貴子(矢田亜希子)の姿があった。遠藤がなぜこの場所にいるのか不思議に思った樋口だったが、遠藤はさらに意外な行動をとる。いつもならしつこく質問してくる仕事熱心な遠藤が、この日に限って、なぜか何も聞かずに立ち去ったのだ。
樋口らが捜査を進めていくうちに、石倉の生前の不可解な行動も明らかになり、石倉の死は事故ではなく、樋口の見立て通り、殺人の可能性が濃厚となる。さらに、石倉と5年前に起きた未解決の連続通り魔殺人事件の関連も浮上する。遠藤は新聞記者として以前からこの事件を調べており、それで石倉の死に出くわしたらしい。
樋口は遠藤とともに5年前の事件の謎を追い、ついに連続通り魔事件と石倉の死にまつわる衝撃の真相を暴くのだが......。(よる8時放送)
寒山