竹井千代(毎田暖乃)の奉公先である芝居茶屋「岡安」で、お茶子として修業の日々を送っていた千代。ひと月で仕事を覚えなければ、女将のシズ(篠原涼子)に追い出されてしまう...。そんな不安の中、千代は失敗ばかり繰り返していた。
ある日、千代はシズからお使いを頼まれる。
シズ「おちょやん、『福富』の御寮さんの富川菊さんにこれを届けて」
「岡安」の本家「福富」の女将・富川菊(いしのようこ)に届け物に行く千代。ところが岡安をライバル視する菊からは門前払いされてしまう。実はシズも承知のうえで千代に頼んだことだった。
道端で髪を洗った千代は、少年に河童と間違えられる
千代のお茶子修業は、シズの娘で同い年の岡田みつえ(岸田結光)からは説教を受け、女中頭のかめ(楠見薫)のほか岡安のお茶子の先輩から面倒なことを押しつけられる毎日だった。
気がつけば、風呂屋にも間に合わず、一日が終わってしまっていた。千代が臭くなった髪を通りの天水桶で洗って濡れたままトボトボと歩いていると、小さな人影が追いかけてきた。
少年「なーんだ。人か」
千代と同じ年ほどの少年だった。その少年は濡れた髪のまま歩いている千代を見て、河童だと思ったのである。
その少年は、天海一座の座長・天海天海(茂山宗彦)の長男・天海一平(中洲翔真)だった。(NHK総合あさ8時放送)