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母親の元婚約者が告白決意した理由

   今回、告白を決意したのは、11月13日に眞子さんの「お気持ち」読んだことだったという。

   「眞子さまの発表された文章を読み、私は率直に驚いたのです。婚約延期から2年以上が経っても、これだけストレートに圭くんと結婚したいという気持ちを持ち続けていらっしゃる。

   結婚することは二人にとって『生きていくために必要』で、お互いが『幸せな時も不幸せな時も寄り添い合えるかけがえのない存在』だと仰られていた。なんて真っ直ぐな思いなんだろうと感じたのです。

   かつて私にとって圭くんは息子のような存在でした。こんな関係になってしまいましたが、幸せになってほしいという気持ちが消えることはありません。それは圭くんの大切な人である眞子さまに対しても同じです。眞子さまの文章を読み、はっきりと『自分が二人の結婚の障害になってはならない』と思ったのです。それで、もう返金を求めないということを公表しようと決めたのです」

   Aの代理人というのは週刊現代の記者だという。その代理人が自分の所属している週刊誌を通じて、この微妙な時期になぜ?

   世論はどう考えるだろう。金銭を貸したほうがいらないといっても、やはりそのままにしておくのはいかがなものかという声が大きくなるのではないか。

   そうなれば、結婚は致し方ないといっている秋篠宮と母親・紀子さんが、再び態度を硬化させてしまうかもしれない。

   何としてでもカネは返しなさい、となるのではないか。それがAの狙いで、最後の賭けに出たと思うのは、私の僻目だろうか。

   文春は、小室圭と母親のここまでの「遍歴」をおさらいしているが、目新しい事実はない。新潮は、「茶色く染めた頭髪に眼鏡を乗せ、肩に薄手のジャケットを引っ掛けて街なかを闊歩する」佳代は「およそ"皇室の縁者(予定)"といった佇まいは皆無」と姿形に難癖をつけ、眞子さんが「ひたすら"好きだから一緒に"と訴えるのみで、お立場がありながら"公"より"私"を優先する」と批判する。

   3年近くも理不尽な週刊誌や世間の目というバッシングに耐え、愛を育んできた若い2人の「健気さ」や「葛藤」に思いをやることはないのだろうか。

   新潮で、文化功労者に選ばれた時、眞子さんに会ったという脚本家の橋田壽賀子は、

   「眞子さまはあの頃と変わらず凛として、毅然としていらっしゃるようにお見受けしますから、どんな困難も乗り越えられるでしょう。陰ながらお二人の幸せをお祈り申し上げます」

   これが大人の対応である。結婚は皇室でも平民でも、両性の合意にのみ基づくのだ。週刊誌諸君、2人のこれからを見守ってあげようではないか。(文中一部敬称略)

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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