国が地方自治体に配る新型コロナ対策交付金をめぐり、「グッとラック!」は今月25日(2020年12月)、佐賀県の使い道について疑問を投げかける番組を放送した。これに対し、佐賀県の山口祥義知事が、番組メインコメンテーターの田村淳の名前を挙げて猛反発し、田村も自身の動画投稿サイトで「論点をすり替えないでください」と反論するなど、バトルになっている。きょう2日(2020年12月)の番組では、再度この問題を取り上げた。
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金(コロナ対策交付金)は、コロナ対応の取り組みであれば自由に使えるお金で、地方自治体が内閣府に申請し、許可が出れば交付される。佐賀県では、(1)コロナ差別根絶を目的とした「誓いの鐘」を設置するために約779万円(2)スポーツ大会で使う電光掲示板に約5800万円(3)県立体育館のトイレ洋式化に約6730万円(4)佐賀空港に「宇宙」がテーマの空間をつくるために約2400万円、などを使い道としている。「誓いの鐘」は山口知事の発案。電光掲示板については、今の掲示板が小さくて観客が密になるおそれがあるからだという。
田村「なぜ交付金を使わなきゃいけない事業なのか、説明ほしい」
これについて、今月25日の番組で「財務省や県民から疑問の声があがっている」として取り上げた。スタジオでは「むちゃくちゃですね。なんでも理屈つければいいなんて、おかしいでしょ」(キャスターの立川志らく)、「医療従事者や介護の現場にお金を回すということより優先されることなんて、ひとつもないですよね」(田村)など、批判が相次いだ。
すると、この翌日、佐賀県の山口知事は県のコロナ対策本部会議で「すさまじい編集を行ったTBSテレビに抗議します。佐賀県民の心を傷つけた。田村淳さんも真実が分かれば分かっていただけると思います」と発言。これを受けて田村は自身の動画投稿サイトで「なぜコロナ交付金を使ってやらなきゃいけない事業なのかを説明してくれれば納得する」などと反論した。
「グッとラック!」が佐賀県民に対して交付金の使い道について聞いたところ、10人中8人が田村の主張を支持した。また、「グッとラック!」はそれぞれの事業について県に改めて説明を求めたが、回答はなかった。山口知事への生出演を打診したが、「テレビで話す前に県民や県議会での説明を優先したい」と断られたという。
田村「山口知事は僕のYouTubeだったら出演すると言っているらしいですが、『グッとラック!』の方がより多くの人に伝わりますよ」
志らく「いらっしゃるなら月曜日がいいですね。橋下徹(元大阪市長)さんにワーッと言ってもらいたい」