警視庁特命係の警部・杉下右京(水谷豊)と巡査・冠城亘(反町隆史)はある夜、高級レストランの前で揉めている男女を見かけ、仲裁に入ろうとしたが、2人は大丈夫だと言って足早に立ち去った。翌日、冠城はネット記事で、昨晩の女性が与党幹事長の娘・小早川奈穂美(上野なつひ)だと気づく。その矢先、彼女の婚約者で業界最大手の家具販売会社社長・星宮光一(田中佑弥)が、腹部を刺されて死んでいるのが見つかった。
与党幹事長の娘の婚約者が殺害され、客引きの宇野に疑いが...
捜査に乗り出した杉下と冠城は奈穂美に事情を聴き、揉めていた男の素性を尋ねる。男は上野界隈を根城とするキャバクラの客引き・宇野健介(柏原収史)。奈穂美は「落とした携帯電話を届けてくれたお礼に食事をしただけ」と話し、揉めていたことを認めようとしない。だが、実際には、宇野は路上で拾った奈保美の携帯電話に保存されていたあるデータを見つけ、奈穂美に一方的に結婚を迫っていたのだ。杉下から奈保美の婚約者が殺されたことを知らされた宇野は「それはツイてるなあ」と、嬉しさを隠そうともしない。そして、奈穂美に電話で「キミはもう僕と結婚する以外に道はないんだ」と勝ち誇る。
星宮殺害は、宇野がセレブ令嬢との結婚を確実にするための犯行ではないかと疑われたが、宇野は「僕にはれっきとしたアリバイがある」と余裕しゃくしゃく。その言葉通り、アリバイが裏付けられる。