菅義偉内閣は北海道と大阪の要請を受けて、GoToトラベルから札幌市と大阪市を除外することを決めたが、すでに新型コロナウイルス第3波は全国に広がっており、今後、除外対象が拡大するのは必至だ。年末年始に帰省自粛、店舗営業規制、イベント中止が重なる最悪事態も予想される。「モーニングショー」もパネル解説で、危機感いっぱいに取り上げた。
昭和大医学部の二木芳人・客員教授はやることが遅すぎるという。「もう少し早めに(GoTo停止が)打たれていれば、効果があったかもしれませんが、全国的に患者さんの数は増えてしまっていますからね。限定的なこれだけの対策でいいのかどうか、疑問が残ります」
司会の羽鳥慎一「一地域でなく、一斉に止めたほうが良かったということですか」
二木教授「そうですね。今後、さみだれ式に除外地は増えていくでしょう。期間もずれていくので、いつまでも(除外は)続くことになります。一気に網をかける掛けるほうが効果的です」
感染対策の基本は「早く・強く・短く」というが...
浜田敬子(「ビジネスインサイダージャパン」統括編集長)「専門の先生に、対策の基本は、早く・強く・短くだと聞きました。早くの時機を逸してしまったいま、強くもやっていない。となると、中断の期間が長くなって、業者の影響はより大きくなってしまうということですね」
カギは東京を1日も早く除外対象にすることだが、菅首相と小池百合子・都知事はどっちの責任で踏み切るかの綱引きに忙しく、その間にも東京の重症者は過去最多になった。
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「総理の姿がまったく見えないですよね。新型コロナを最も抑え込んでるといわれるニュージーランドのアーダーン首相は、毎日のようにテレビに出て、ロックダウンするが協力してほしいと呼びかけたんです。おかげで、いまは感染者は3~4人で、国内では普通に旅行したり食事をしたりしてるんです。日本はまったく語り掛けませんからね」
直ちに全国一斉にGoToトラベル停止に踏み切れば、年末年始に外出自粛なんて事態はなんとか避けられるかもしれない。ただ、二木教授は「札幌や大阪のように、感染地域への旅行を止めても、感染地からの移動を止めないと、さらに広げることになってしまいます」という。この師走は、不要不急の県境をまたぐ移動、忘年会はNGということにしてはどうか。菅首相は呼びかけるのかどうか。