近藤真彦の不倫騒動、ジャニーズ事務所は「なかった」ことにしようとした。松本人志が事務所の大きさに関わらず「平等に扱うべきだ」と真っ当な意見を述べた。さらに妻が「離婚する」と突き放し、近藤もケジメをつけなくてはならなくなった。俺にはメディアを潰せる「権力」があると豪語した近藤は、 テレビアナたちが嬉しそうに不倫騒動を語るのを、どんな思いで見たのか。

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休場続きの横綱白鵬と鶴竜。大相撲とは名ばかりの"お子ちゃま相撲"にファンはバカにしていると怒るべきだ。

   大相撲は、またも幕尻の志摩ノ海が優勝争いに絡み、多少盛り上がったが、2場所連続で2横綱が休場では、小相撲とでもいい換えたほうがいい。ポストは、横綱審議委員会が責任を果たしていないと難じているが、その通りである。

   白鵬は最近7場所で5回休場、鶴竜も7場所で6回目の休場。白鵬は日本国籍を取得したが、鶴竜はまだ帰化の手続きが進まないため、このまま引退すると協会に残れない。そのために時間をかけて、だらだらと休場、出場を繰り返している。そんな相撲を見せられる客は、バカにしていると怒るべきだ。

   横綱審議委員会は1950年の4月に発足したそうだ。それは、初場所で東富士、羽黒山、照国の3横綱がそろって途中休場したために、有識者の諮問機関として設立されたそうである。

   初代委員長は元伯爵で貴族院議員の酒井忠正で、作家の船橋聖一、尾崎士郎などそうそうたる人物がいて、ダメな横綱に「進退を決せよ」と警告したという。

   だが、9月場所の横審では、白鵬と鶴竜への「激励・注意・引退勧告」などが俎上に上ったものの、具体的な決議はなかったそうだ。一応、白鵬と鶴竜は、「次の場所に進退をかける」といってはいるが、裏で星をカネで買って帳尻を合わせるのではないか。

   村社会、階級社会の大相撲ムラでは、こうしたことがまかり通ってしまう。 協会は、NHKの放映権料の上に胡坐をかき、横綱たちに厳しいことはいわない。 白鵬、鶴竜がいなくなっても、次々に粗製乱造横綱をつくり続け、大相撲とは名ばかりの"お子ちゃま相撲"に堕していくのだろう。

白鵬(ロイター・アフよりロ)
白鵬(ロイター・アフよりロ)

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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