人気ブランドのコラボ商品や最新ゲーム機などの人気商品が登場するたびに話題になるのがネットでの高額転売だ。転売ヤーたちの手口は進化しており、大人数のアルバイトを雇って並ばせるアナログ方式に加え、1秒間に何十回も購入申し込みを自動で行う専用ソフトを作成したり、転売ヤー同士で店舗情報を交換したりして、一般客よりも早く多く人気商品を手に入れるための網を張りめぐらせている。
12日(2020年11月)に発売されたソニーの最新ゲーム機「プレイステーション5」(PS5)は、事前にオンラインでの抽選を行い、当選した人だけが購入できる方式をとった。すると、その直後からフリマサイトなどで転売が続出。定価4万9980円なのだが、6倍の約30万円で取り引きされた例もあった。SNS上では「PS5、12万超え、とても買えない」「PS5やりたいのに買えない。転売ヤーが買えるのになんで?」などと怒りの投稿が相次いだ。
5万円のPS5が6倍の30万円ってアリ?
これに対し、ソニーはフリマアプリ「メルカリ」に転売防止の対策を申し入れた。「スッキリ」の取材に対し、ソニー・インタラクティブエンタテインメントは「できるだけ多くのお客様に希望小売価格でお買い求めいただけるよう、転売行為はお控えいただきたいと考えている。メルカリへも転売防止についてご理解とご協力を賜りたい旨を表明しました」とコメント。一方のメルカリは「権利者から申し立てがあれば、内容に応じて削除を検討させていただきます」としている。
有名ブランド「ジル・サンダー」とユニクロのコラボ商品が13日(2020年11月)に発売され、各地の店舗に客が詰めかけて話題となったが、これらの商品もフリマサイトで販売価格よりも高値で出品されている。人気漫画「鬼滅の刃」とロッテの「ビックリマンチョコ」のコラボ商品「鬼滅の刃マンチョコ」も1箱(30個入り)3240円が倍以上の価格で転売されているという。
転売問題に詳しい福井健策弁護士は高額転売について「違法ではない。モノを安く仕入れて高く転売するというのは、市場経済の基本中の基本」と指摘する。ただし、ソニーのPS5については、転売目的ではないことに同意した人のみを抽選販売の対象としており、「販売店に対する業務妨害として摘発される可能性があります」という。
下川美奈(日本テレビ解説委員)「コロナの時代だけに、店で並んで買うよりも、少し高くてもネットで買いたいという人もいるかもしれません」
森圭介アナウンサー「福井弁護士によると、高額転売をなくすためにはとにかく買わない、というのが対策のひとつです」
司会の加藤浩次「欲しい人にとっては、そこが難しいんだよな。高ければ、少し待つという自制心が大事です」