コロナ対策の司令塔・WHO(世界保健機関)のスイスにある本部でクラスター(集団感染)が発生した可能性が高い。16日(2020年11月)にジュネーブで会見したスタッフ幹部は「私たちも家族や学校などの社会的関与から完全に身を守れるわけではない」と述べ、発生を事実上認めた。今年春ごろから職員65人が感染し、うち5人は今も感染状態にあるという。
べつのスタッフは「症状は軽く、(感染者と)接触があったかを確認している」と話したが、経路はまだ特定されていない。自宅で自主隔離を続けていたテドロス事務局長も会見に出席し「症状はない。規則に完全に従ったため、検査の必要はないと判断した。私は問題ないと断言できる」と強調した。
スイスは感染者急増、11月から緊急事態宣言も
WHO本部ビルの10月9日とされる映像では、自動ドアが開閉する入口に消毒設備などはないように見える。シニアアドバイザーを務める日本人スタッフによると、建物内は一方通行で、各所に消毒液が置かれ、職員は液を携帯、検温や状態報告も定期的に行われるという。
古市憲寿(社会学者)「WHOも役所の一つですからね、感染を完全に抑えるのは難しい」
司会の小倉智昭「スイスも感染者は出ているといわれる。さまざまな組織の本部があるジュネーブで、WHOは感染対策の本丸じゃないか。ちょっと気がかりだ」
スイスは10月半ばからそれまであまりいなかった感染者が急増、11月には緊急事態宣言も出た。ジュネーブには世界銀行など国際機関の本部が36あり、隣の州にIOC(国際オリンピック委員会)本部もある。
文
あっちゃん| 似顔絵 池田マコト