「東京五輪は開催できない」と医療と政治の専門家! バッハ会長来日に立川志らく「経済プラスなら、コロナ増えてもいいのか?」と不満げ

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   15日(2020年11月)に来日したIOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長は、きょう16日に菅義偉総理や小池百合子東京都知事と会談し、森喜朗会長と記者会見する予定だ。バッハ会長は来日前の会見で、「(今回の滞在中に)東京大会の開催中止について議論するかという質問だが、答えはノーだ」と明言している。

   世界中が新型コロナの新たな波に襲われている中、東京オリンピック・パラリンピックは本当に開催できるのか。医療・政治・経済の専門家に意見を聞いた。

   呼吸器内科の倉持仁医師は「開催できない」。その理由は2つだ。まずはマスクや手洗いなど日本人にとっては当たり前の生活様式が、海外から様々な文化や習慣の人が訪れることで守られなくなるから。

   もう1つは、海外から一気に大勢の人が訪れると、PCR検査の体制や病床数に影響し、重症者を治療する高度医療までが圧迫されてしまう可能性があるからだ。「今、国内だけで精いっぱいの医療体制なのに、選手団を含め、たくさんの海外の人々を受け入れて医療を行う余力が日本にはないのが実情です」と倉持医師は言う。

菅総理の目論見は「五輪成功後の解散総選挙」?

   政治ジャーナリストの龍崎孝さんも「開催できない」。「クラスターが発生して、大変なことになったら、オリンピックは失敗です。無理に開催して大混乱になったら、もう2度とオリンピックを開催したいという都市がなくなってしまう」と話す。

   菅総理が開催に前向きな発言を繰り返している理由については、龍崎さんは「オリンピックが成功に終われば、日本国民の気持ちは高揚する。そのムードの中で解散総選挙をすれば、与党側に有利に働くだろうという計算は当然あるでしょう」と話す。

   第一生命主席エコノミストの永濱利廣さんは「開催できる」。「開催しないということは、トータルで3.2兆円くらいの経済損失が出て、観光業や飲食店、警備会社などが深刻な打撃を受けます。今の状況を持って、やらないという決断はできないと思う」と話す。

   キャスターの立川志らく「バッハ会長が『中止の議論はしない』と言っているのがすごく引っかかる。仮に失敗して、日本中にコロナが広まろうが何だろうが、自分たちが経済的にプラスになるんだったら何があってもやるんだって言っているように聞こえる。パリと同じような状態になって身内のお年寄りがなくなったら、『五輪なんてやんなきゃよかった』って人がいっぱい出てくる」

文   ピノコ| 似顔絵 池田マコト
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