新型コロナウイルスの感染拡大後、東京五輪の競技では国内初となる体操の国際大会がきのう8日(2020年11月)、東京で開催された。2年ぶりに国際大会に出場した日本の内村航平選手(31)は、鉄棒でH難度の「ブレッドシュナイダー」を成功させて優勝した。
「ブレッドシュナイダー」は、鉄棒から両手を離し、空中で体を2回ひねるという大技で、世界で数人しか成功していない。内村はこのほかの技もすべて成功させ、15.200の高得点をたたき出した。
演技後、内村は「国民のみなさんの『オリンピックはできないんじゃないか』という思いが(世論調査で)80%を超えているというのが非常に残念。どうにか(東京五輪が開催)できるような方向に考えを変えてほしいなと思います」と訴えた。
国内初の体操国際大会、中国選手団は防護服で来日
内村は先月29日(2020年10月)、新型コロナウイルスのPCR検査で陽性という結果が出たが、その後、「偽陽性だった」と判断され、大会に無事出場できた。会場では検温や全身の消毒、食事の場所では国ごとに選手同士の距離をとって座らせるなど、感染防止策が徹底されていた。
森圭介アナウンサー「中国代表は、自分たちがウイルスを持ち込まないよう、防護服で来日しました」
杉山愛(元プロテニスプレーヤー)「内村選手は大会に出られるか出られないかやきもきする場面もあったと思いますが、きちっと結果を残すのはさすがです。選手のことを考えると、オリンピックはあるという前提で考える目線も欲しいですね」
文
キャンディ| 似顔絵 池田マコト