この番組は新しい常識で生きる男こと新・日本男児をゲストに迎え、MCの中居正広が根掘り葉掘り聞き出し、その全貌をさらけ出していくトークバラエティー番組。かなり危ない非常識男が嬉々として披露するこだわり方やあふれだす偏愛に打ちのめされることしきり。30分間、目がテンになってしまうこと請け合いの面白人間発掘番組だ。
今回登場するのは、鮨をこよなく愛するレジェンド鮨男児、大谷悠也氏と大谷氏に認められたい一心ではせ参じた瀧本伸哉氏。瀧本氏がレジェンド大谷氏を超える熱量で鮨愛をアピールしていく。週4回、月25~30万円をかけ、全国高級寿司店巡りを始めて3年目の瀧本氏。最近ハマっているのが、熟成鮨。パイオニアの店で、腐りやすいイワシを15日間、57日間も寝かせたマカジキに舌鼓を打つ。ランチが30000円もするが、奇跡的に予約が取れたので迷うことなく駆けつけたのだという。
「昼に3万円はないわ」目を丸くする中居に「満足感は高い」
そこで中居がバカ高値段に目を丸くし、「俺、3万円持ってるけど、昼3万円はないわ」と呆れると、瀧本氏は笑顔で「高いけど満足感は高い」と絶賛が止まらない。瀧本氏のこだわりは鮨だけでなく、鮨職人にも向かう。推し大将論なるもので、自分好みの大将を見つけてよりいっそう鮨を愛でるのだ。相手をリスペクト、自身の持つ膨大な知識や数々の経験を武器に仲良くなっていく。一緒に鮨の食べ歩きをする仲良し大将もできたという。
瀧本氏と大谷氏が食べログ評価4.07を誇る超有名店を訪問。大谷氏に鮨愛をチェックしてもらう。大将への質問のセンスや鮨の知識などを見せつけていく瀧本氏が食事後、ネタ抜きのシャリ玉を注文したところで大谷氏の態度が一変。鮨はネタの良しあしよりシャリのうまさを重んじる大谷氏のハートをゲット。その結果、瀧本氏は大谷氏の眼鏡にかない、「鮨愛を同じくする者」として合格、公認となった。
そんな2人の素人に終始圧倒されっぱなしの中居。それもそのはず1日1000円で暮らせる男を自称。食事には金をかけず、飲むのはもっぱら自宅。好物は袋麺の「サッポロ一番」、月の食費は約50000円。趣味のゴルフで支払うのは1回25000円程度のザ・庶民。たかが鮨に金に糸目をつけず時間を惜しまず情熱を捧げる人間などまるで異星人。理解も共感もできるわけがない。
とはいえ、MCとして、ゲストに話を聞き、時にかみ砕いたり、持ち上げたり、ツッコミを入れないと場が展開していかない。とはいえ、さしもの中居もWで鮨愛を語られては、ただただお愛想言うしか手がなかったようだ。ラストの「俺、今日絶対焼肉食べる!」と雄叫ぶ姿に、アラフィフ独身男の頭の固さと負けず嫌いぶりが現れていた。(2020年10月31日深夜1時15分~)
知央