日本時間のけさ5日朝(2020年11月)の時点でアメリカ大統領選挙の情勢は、両陣営が獲得した選挙人(270が過半数)は、バイデンが253、トランプが213で、「モーニングショー」はすでにバイデン当確という前提で「羽鳥パネル」コーナーを進行した。テレビ朝日の布施哲・ワシントン支局長は、「バイデン氏の勝利の流れは鮮明になりつつあります。早くも政権移行チームを発足したということです」と報告した。
この流れを食い止めようと必死のトランプ側は、開票作業を停止させるための訴訟を次々に起こしている。ペンシルベニアとミシガンは集計ストップ、ウィスコンシンでは再集計を求め、アシスタントの斎藤ちはるアナが「デトロイト(ミシガン州)の集計所にトランプ支持者が押し掛け、小競り合いも起こっています。トランプ陣営はツイッターで『みんなで反撃してくれ』と呼びかけました」と伝える。トランプは「負けを認めたくない」ために、もう選挙妨害でもなんでもありになってきた。
大統領にい続けることで破産と訴追を逃れてきた
しかし、訴訟でトランプ側の言い分は通りそうもない。テレビ朝日の前ワシントン支局長の山下達也記者は「投票に不正があったという主張にも、具体的な証拠があるわけでなく、司法当局者は受け付けないだろうというのがアメリカのメディアの見方ですね」と解説した。
負けたトランプは今後どう出るのだろう。山下記者は「トランプ氏はドイツの銀行などから多額の借金を抱えていて、大統領にとどまることは、破産を回避する意味でも重要なんです。大勢のスタッフを引き連れて自分のホテルに宿泊したりしてきましたが、大統領でなくなればそれもできなくなります」という。選挙戦にも大金をつぎ込んでおり、たちまち破産しそうだ。
国際教養大大学院の小西克哉・客員教授はこう解説する。「大統領の特権で訴追できず、司法当局があきらめてきた脱税などが10件以上あると見られています。大統領でなくなったら、つらいことになりますね」
なんと、海外亡命説まであるという。小西教授は「遊説中に、冗談めかしてですが、『もし自分が負けたら、この国を去ることになるかも』と話して、メディアは『亡命か』とからかいました」
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)は「受け入れてくれる国があるかなあ。北朝鮮ぐらいかねえ」と笑い、小西教授は「ロシアは行けるでしょう」と悪乗りした。ホワイトハウスに居座るなんてこともあるかもしれないな。