出産した女児を東京・港区の公園に遺棄したとして、警視庁は今月1日(2020年11月)、神戸市の衣料品販売員、北井小由里容疑者(23)を死体遺棄の疑いで逮捕した。北井容疑者は容疑を認め、「トイレットペーパーを(赤ちゃんの口に)詰めて、首を絞めた。赤ちゃんに申し訳ないことをした」と殺害もほのめかしているという。
事件が起きたのは昨年11月(2019年)。捜査関係者によると、当時大学生だった北井容疑者は就職活動のため上京し、羽田空港で産気づいたため、トイレで女児を出産した。その後、モノレールの浜松町駅で下車し、500メートルほど離れた公園で穴に赤ちゃんを埋めて土をかけて隠した。北井容疑者は妊娠について誰にも相談していなかったといい、「就職活動で頭がいっぱいで、どうするべきか考えられなかった」と供述しているという。
同居のおばあちゃんも妊娠に気づかなかった
阿部祐二リポーターはきのう3日、北井容疑者と同居する祖母に電話取材した。「客室乗務員が夢、というようなことを言っていました。食事も別ですし、生活の時間もずれているし、(妊娠していたことは)わかりませんでした」などと祖母は語り、北井容疑者について「いい子ですよ。親は手をかけて(育てて)いるし、決して悪いことはしないし、問題事を起こす子じゃありません」と話していた。
阿部リポーター「警察は、2万9000人分の防犯カメラを解析して、(北井容疑者に)たどりつきました」
河瀨直美(映画監督)「何か助けになる制度や人がいなかったのか、と残念でしかたないですね」
松田丈志(競泳元日本代表)「北井容疑者に対する周囲の無関心を感じます。社会として子どもたちをどう守るか、僕たちも考えていかないといけません」