三浦春馬ら有名人の自殺とコロナ禍が影響しているのだろうか。女性の自殺が増えていて、「いのちの電話」が大ピンチだ。
ところで、「いのちの電話」というのをご存じだろうが、どういう成り立ちで、どのように運営されているのかを知る人は多くないのではないか。これは新潮によると、ドイツ人の宣教師、ルツ・ヘットカンプ女史の提唱で1971年に開設された。日本にも全国に50カ所のセンターがあり、行政からの助成もあるが、運営費用の大半は寄付によって賄われているそうだ。
相談員はボランティアで、自ら数万円の参加費を払って1~2年の研修を受けた後、活動に参加することができるという。だが、20年前に8000人近くいた相談員は現在6000人程度と減少し、慢性的な人手不足に加えて、このコロナ禍が暗い影を落としているというのである。
美智子上皇后は、新聞に掲載された、「いのちの電話 運営ピンチ」「相談員不足が深刻化」という記事を読み、とても心配されているそうだ。貧困は深刻化し、子どもにお米を食べさせられないシングルマザーも少なくないという。
さらにこのコロナ感染拡大で、女性の自殺者が増えているが、心配なのは女子高生の自殺者が増えているということである。8月の女子高生の自殺者は22人にもなった。一昨年、昨年は3人だった。三浦春馬たち有名人の自殺が女子高生たちに何らかの影響を与えたことも考えられるが、さらに深刻なのは、切羽詰まって「いのちの電話」にすがろうとしても、なかなかつながらなかったりすることだ。携帯電話料金値下げより深刻で、早急に手を打つべき問題だと思う。