巨人の菅野智之は今年、最高のシーズンになった。開幕から無傷の13連勝という快挙を成し遂げ、来シーズンは念願の大リーグ入りが実現しそうだ。野崎萌香という人気モデルが支えてくれる愛妻になるという。ただ大リーグで成功した日本人選手のジンクス「年上女房」でないことがちと心配だが。

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三浦春馬ら有名人の自殺とコロナ禍が影響しているのだろうか。女性の自殺が増えていて、「いのちの電話」が大ピンチだ。

   ところで、「いのちの電話」というのをご存じだろうが、どういう成り立ちで、どのように運営されているのかを知る人は多くないのではないか。これは新潮によると、ドイツ人の宣教師、ルツ・ヘットカンプ女史の提唱で1971年に開設された。日本にも全国に50カ所のセンターがあり、行政からの助成もあるが、運営費用の大半は寄付によって賄われているそうだ。

   相談員はボランティアで、自ら数万円の参加費を払って1~2年の研修を受けた後、活動に参加することができるという。だが、20年前に8000人近くいた相談員は現在6000人程度と減少し、慢性的な人手不足に加えて、このコロナ禍が暗い影を落としているというのである。

   美智子上皇后は、新聞に掲載された、「いのちの電話 運営ピンチ」「相談員不足が深刻化」という記事を読み、とても心配されているそうだ。貧困は深刻化し、子どもにお米を食べさせられないシングルマザーも少なくないという。

   さらにこのコロナ感染拡大で、女性の自殺者が増えているが、心配なのは女子高生の自殺者が増えているということである。8月の女子高生の自殺者は22人にもなった。一昨年、昨年は3人だった。三浦春馬たち有名人の自殺が女子高生たちに何らかの影響を与えたことも考えられるが、さらに深刻なのは、切羽詰まって「いのちの電話」にすがろうとしても、なかなかつながらなかったりすることだ。携帯電話料金値下げより深刻で、早急に手を打つべき問題だと思う。

誰でも老後はくるが...
誰でも老後はくるが...

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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