人気俳優の伊藤健太郎容疑者が「ひき逃げ」で逮捕された事件は、芸能界に大きな衝撃を与えた。29日~30日のテレビの情報番組はこの話題であふれた。
各番組のコメンテーターや芸能人はこの事件にどんな意見を寄せただろうか。
「グッとラック」(TBS)では、今年5月に原付バイクを運転中、クルマにはねられた経験があるYouTube芸人のフワちゃんがこう語った。「事故に遭った側は怖い思いをします。自分にぶつけた車が逃げていくのを見た(バイクに乗っていた)2人の気持ちは、いたたまれない思いだったでしょうね」
田村淳「保身の思いが先にきてしまったのが残念」
ロンブー・田村淳も「誰が見てもおかしな状況だと思う。パニックになったという理由は通用しない。保身の思いが先にきてしまったのが残念です」
司会の立川志らく「事故を起こしたら、まず被害者は大丈夫かと思うのが人の心だ。それがなかった」
「スッキリ」(日本テレビ)では司会の加藤浩次が驚きを語った。「一報を聞いたとき、なんで?って。なんで止まらないの?救急車を呼んで人命救助すれば全然違ったのに。事故を、自分で事件にしちゃった」
「とくダネ!」(フジテレビ)では、司会の小倉智昭は伊藤容疑者が「天狗になっていたのでは」とこう指摘した。
「3年間、共に歩んできた女性マネジャーが彼をここまで引き上げたのだと思う。それは彼自身の力じゃなくて、そのマネジャーも一緒になって現在の立場を築いたのだけど、そのマネジャーがあまりにも口うるさくて、自分のやることにいちいちクレームをしてきたりするのが疎ましくなって、彼は彼女から離れて元いた事務所に戻った。ちょっと天狗になっていたんじゃないの?」
辺見えみり「私もクソ生意気で、ヤンチャでした」
「伊藤容疑者天狗説」に関しては、「バイキングMORE」(フジテレビ)で司会の俳優の坂上忍が「僕だって若いころはそうだった」とこう語った。
「天狗になって致し方ない時期もあるよ。僕は天狗というか、クソ生意気、20歳そこそこの時は毎日酒臭かった。僕より全然マシです」
これには峰竜太も「彼もまだ23歳。ちょっとそうなっちゃうのも致し方ない」と同情し、辺見えみりも「23歳の男性だったらヤンチャするでしょうし。私もクソ生意気でした。ヤンチャでした」と振り返った。
同番組ではアンガールズの田中卓志がいいことを言った。
「どんな人も運転して事故した時はパニックになると思う。みんなそう。事故した時に何すべきかをもう1回考えてしなきゃいけない。(伊藤容疑者は)追いかけてきてくれた人、あの人に感謝すべきだと思う。ホントあれがなかったら、もっともっと何倍も罪が重くなるでしょ」
市川海老蔵は、自身のツイッターを更新。「伊藤健太郎さん、現場離れなければただの事故なのに、一夜にして容疑者としてのニュース。なにかかなしい」とつづった。そのあと、ちょっとまずいと気が付いたのか、連続ツイートで「ただの事故ではないですね、大きな怪我をされた方がいらっしゃった 私の言葉の配慮が足りなかったですね。しかし残念です」と結んだ。
ガダルカナル・タカも日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」で同様の思いを語った。「かばうつもりは一切無いですけど、確かに動転っていうのも分かるしパニックになるっていうのも分かるんですけど、その場で介抱するっていうことはしてほしいよなってみんな思っちゃいますよね」
東国原英夫「売れっ子芸能人は車を運転するべきではない」
芸能人は車を運転すべきではない、という指摘も多かった。
東国原英夫はTBS「ゴゴスマ~GOGO!Smile!」でこう語った。「これぐらいの売れっ子になって有名人になったら、事務所は車とか運転は管理するべきなんじゃないかな。政治家の方たちはほとんど(運転を)しないですね。プライベートは構わないと思いますけど、仕事の行き帰りとかは、今度検討の余地があるのかと思うんですね」
デーブ・スペクターも日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」でこう語った。「これだけ人気者で仕事あって、自分で運転しない選択肢もあったのでは。自分で運転したい人だったのか」と疑問を呈した。これに対して、司会の宮根誠司がこう説明した。「『戻ってきてくれてありがとう』ということで事務所が贈ったんじゃないですか?大ブレークして(帰ってきた)ということなんじゃないですか?」と伊藤容疑者が自分で運転した理由を推測した。
高山俊吉弁護士「執行猶予が3年くらいついて懲役2年くらいか」
さて、伊藤容疑者の「罪と罰」はどうなるのか。テレビ朝日「モーニング―ショー」では、番組アナが「2つの容疑がかけられています。1つが過失運転致傷罪で、これは7年以下の懲役・禁固または100万円以下の罰金です。もう1つが救援義務違反。ひき逃げがこれにあたり、10年以下の懲役・禁固または100万円以下の罰金です。また、2つとも有罪となった場合は、懲役・禁固は重いほうの1・5倍で15年以下、罰金は合計額の200万円以下になります」と説明したうえで、高山俊吉弁護士が実際の裁判をこう予想した。
「事故を起こした側が現場を少しでも離れた時点で、ひき逃げと認定されます。(伊藤容疑者が)現場に戻ったという点は考慮されるでしょうが、(略式ではなく)正式の裁判になる可能性が高いですね。そして罰金では済まないでしょう。執行猶予が3年ぐらいついて、懲役2年くらいでしょう」
(テレビウォッチ編集部)