きのう29日(2020年10月)に東京・渋谷区で大型SUVを運転中にバイクをはね、そのまま逃走して逮捕された俳優・伊藤健太郎容疑者(23)は、どのくらいの罪に問われるのか。ひき逃げが悪質というだけでなく、原因となったUターンそのものが違反走行で、単なる運転ミスとは違う。違法性は高い。
アシスタントの斎藤ちはるアナが説明した。「2つの容疑がかけられています。1つが過失運転致傷罪で、これは7年以下の懲役・禁固または100万円以下の罰金です。もう1つが救援義務違反。ひき逃げがこれにあたり、10年以下の懲役・禁固または100万円以下の罰金です。また、2つとも有罪となった場合は、懲役・禁固は重いほうの1・5倍で15年以下、罰金は合計額の200万円以下になります」
6社のテレビCM放送中止で3、4億円の違約金
弁護士の高山俊吉氏は実際の裁判をこう予想した。「事故を起こした側が現場を少しでも離れた時点で、ひき逃げと認定されます。(伊藤容疑者が)現場に戻ったという点は考慮されるでしょうが、(略式ではなく)正式の裁判になる可能性が高いですね。そして、罰金では済まないでしょう。執行猶予が3年ぐらいついて、懲役2年くらいでしょう」
司会の羽鳥慎一「逃げずに、止まっていたらいかがですか」
高山弁護士「その場合は、救護義務違反には問われないので、罰金ということも考えられました」
ひき逃げとされないためには、事故を起こしてしまったらどういう対応をすればいいのか。「すぐ車を止めて、通行者や他の車両の安全確保」「119番通報」、次いで「110番通報」だ。さらに、その場で「大丈夫だから」と当事者同士で処理すると、救護義務を怠ったことになって、後からひき逃げに問われることがある。なにより119番・110番通報を急げ。
刑事責任だけでなく、伊藤容疑者は三井住友銀行など6社のテレビCMに出演していて、その放送中止などで3、4億円の違約金を請求されるだろうと見られている。玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)は「ただ、違約金なんて後の話で、まずは重傷を負った被害女性への謝罪からですね。大丈夫かという確認もしなかったんだから、やっぱり罪は重いですよ」と怒る。