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新潮が報じる菅のタニマチの公有地を払い下げ問題はスジが悪い。雪深い秋田から出てきて花のお江戸でのし上がるために、どんな人間でも利用し、また利用されてきたのか。

   今週の新潮が、菅の昔からのタニマチが、公有地を格安で払い下げてもらっていた、「第二の森友学園問題」ともいうべき疑惑があると報じている。読んでみると、なるほど、これはスジが悪いと思わざるを得ない。

   横浜市の保土ヶ谷区の北東、横浜国立大学の近くに位置する住宅地に、3000平方メートルほどの、かつて県有地だった土地がある。そこが5年前に「保育所や学生寮の設置」を条件に、「(有)成光舎」(河本善鎬代表)にかなり値引きされて売却されているのである。神奈川県は一般競争入札であるにも関わらず、先方の申し入れを受け、随意契約にするためのアドバイスをし、書き方まで指南してやるのだ。

   だが、この「成光舎」の主な業務はパチンコホールの経営やバー、キャバレーの経営などで、これまで福祉関係の業務経験など皆無だった。だが、県側はそうした調査もなく売却を決めてしまうのである。それも当初の鑑定価格より7000万円も値引きして。

   新潮によれば、最大のミステリーはここからだという。2015年1月に、売却から10年以内に保育所や学生寮用地として使用しなければいけないという契約を結ぶが、売却が完了して2か月後に、河本代表は、この土地を売却しようとしていることが発覚するのである。しかも、ここは売却を受けた当日に、関連会社の「SJ」に既に売却していたことまで判明したのだ。

   それなのに県側は、「保育園建設は困難」だと理解を示し、用途指定を解除してしまう。「成光舎」は2016年8月に、この土地を大手住宅メーカーに売却するのである。新潮によれば、この売買で2億円近く「成光舎」に入ったのではないかと見ている。

   県有地をめぐっての不可解な土地取引はなぜ行われたのか。それを解くカギは、河本代表が古くから菅首相のタニマチだからだというのだ。菅が初当選した1996年に、ここは菅の関係政治管理団体に献金している。また、2007年、菅は所有する横浜市内のビルに事務所を置いていたが、多額の家賃を計上していた「事務所費問題」が起き、そのビルを売却したのだが、それを買ったのも「成光舎」だった。

   2人の親密関係は有名だというが、今度の疑惑の取引の中でも、河本は2度、菅の名前を出していたという。県側と揉めていた2014年1月21日に「対応によっては、知事、副知事、菅官房長官へ話しに行く」、2月25日には「納得がいかなければ、知事、副知事にも、官房長官にも行きますから」。これは県の内部文書から引いたと新潮は書いている。この後、神風が吹いたのだろう。

   菅は、何度も何度も雪深い秋田から出てきて苦労した話を繰り返す。花のお江戸でのし上がるためには、どんな人間でも利用し、利用されてきたのであろう。ナンバー2でいれば、これまでの危うい人間関係をほじくられることはなかっただろうが、首相ともなればこれからも徹底的に暴かれることになるだろう。

   それに「イラ菅(すが)」といわれる短気な首相がどこまで耐えられるか。失言で墓穴を掘るのではないか。早くも菅政権は正念場を迎えようとしているようだ。

菅義偉首相
菅義偉首相

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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