過去最大5000億円赤字のANA、人員減らし超大型機は納入延期だ! LCCと連携した新規事業も再生へのカギになる

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   今期、過去最大の5000億円の赤字となる見込みとなったANAホールディングスだが、きょう27日(2020年10月)午後、事業構造改革案を発表する。新型コロナで苦境に立たされている日本の空はそうなっていくのか、番組は航空・旅行アナリストの鳥海高太朗氏に聞いた。

   改革案1つ目のポイントはコスト削減。新規採用減などで2022年までに3500人の人員減少を見込むほか、他の企業に従業員出向を受け入れてもらうことを検討している。さらに保有している300機のうち大型機を中心に30機を売却し、2階建て超大型機納入も延期するとみられる。

   2つ目のポイントは新規事業の立ち上げ。のべ3646万人のマイレージ会員顧客基盤やビッグデータを活用し、旅行商品や保険、食品などの事業を展開する。

ふるさと納税に参入? 機内食工場でテーマパークに食品提供も

   もう一つの復活のカギがLCC(ローコストキャリア)だ。片道数千円のセール価格など、高速バス感覚の安さが売りのLCC。ANA傘下のピーチ航空は、一時座席利用率が2割程度まで落ち込んでいたが、今月10月は利用率7割を超す便も出るなど回復傾向にある。ANAが運休中の札幌-那覇間の路線を、ピーチ航空が新規で飛ばすなど、ここ数ヶ月で6路線を新設。さらにANAのマイルをピーチ航空ポイントに交換したり、貨物便を共同で飛ばしたりといった事業協力も進めていく予定だ。

   鳥海高太朗氏「出向は一時的な人件費削減で、コロナ収束後を見据えています。退職をあおるのではなく人員は確保したいということでしょう」

   玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「1月以降仕事で飛行機に乗っていないんですよ。わざわざ出張してインタビューしなくてもやれている。出張需要は確実に減りますよね。またパンデミックが起きても乗り切れる構造を考えないといけないでしょうね」

   青木理(ジャーナリスト)「マイレージ基盤活用だが、鉄道に比べると個人情報が精度高く取れているのでわからなくはないですが、ただ、すでに結構やられているのでは」

   鳥海高太朗「世界の航空会社は数千万人の顧客をもち、ビッグデータ活用でビジネス展開しています。ふるさと納税をANAサイトで取り扱ったり、金融商品など広げたりしています。他にも機内食工場で作る食品を施設やテーマパークに提供するといったことも考えられますね」

文   みっちゃん| 似顔絵 池田マコト
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