政府が特定のテレビ局のニュースやワイドショーを「常時監視している」と「しんぶん赤旗」が報じた。同紙の情報開示請求に対し、内閣広報室が記録文書を開示。そこには、コロナ第一波の3月1日から16日まで、平日の7番組と土日の4番組について、出演者のコメントや報道内容を詳細に書き起こして記録していたという。
この時期は安倍晋三首相(当時)が「一斉休校」を要請した2月29日の直後で、報道内容に神経をとがらせていたことを伺わせている。
記事によると、「常時監視」されていた番組は以下の通り。
〔平日〕
TBS系「ひるおび!」
日本テレビ系「ミヤネ屋」(読売テレビ制作)
日本テレビ系「スッキリ」
テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」
フジテレビ系「とくダネ!」
テレビ朝日系「報道ステーション」
TBS系「NEWS23」
〔土日〕
TBS系「サンデーモーニング」
テレビ朝日系「サンデーステーション」
NHK「日曜討論」
日本テレビ系「ウェークアップ!ぷらす」(読売テレビ制作)
田崎史郎「政府に都合の悪いことを言っていたんじゃないですか」
これに対し、きょう26日のテレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」でテレ朝コメンテーターの玉川徹氏がさっそく反応した。
NHK改革をはじめとする菅政権の報道規制の危うさに触れたコーナーで、玉川は「この番組もチェックされていたじゃないですか」とし、政権寄りと言われる政治ジャーナリスト田崎史郎氏に「田崎さんはどう思います。僕の発言は全部チェックされていたんですよ。国費使って...」と意見を求めた。
田崎氏は「政府に都合の悪いことを言っていたんじゃないですか?」「この時期はコロナのPCR検査で発言が事実と違うと、厚労省なんかが熱心にチェックしていましたね」と返した。
さらに玉川は、菅首相が著書『政治家の覚悟』の中で「私は言論の統制とか検閲をする意思などまったく思っていませんでしたし、報道、編集などに政治や役所が関与すべきでないことは先刻承知していました」と書いている部分に、「でも、関与してるじゃないですか。そう思っているのだったら、その通りにやっていただきたい」と憤っていた。(TVウォッチ編集部)