政府が年末年始の休みを成人の日の1月11日(2021年)まで延長するように企業に要請する可能性が出てきている。「帰省や初詣などの人出を分散させ、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ狙い」だそうだ。
12月25日(2020年)が仕事治めだとすると、最大で17連休。ネット上では歓喜の声が聞こえる一方、「非正規やアルバイト、時給で生活している人はそんなに休んだら生活できません」「この国は正社員だけで回っているわけではないことをまだ気づけていないのか」と反対する声も多い。「#休暇延長なら非正規に10万円給付を」というハッシュタグまで登場した。
また、生活が困窮した人を支援するNPO法人「TENOHASI」を運営する清野賢司さんは、休暇延長が役所の窓口業務にまで及ぶことに不安を感じている。「生活保護だとか、困窮者自立支援だとかの窓口が閉まったら、最低限の生活の保障すら受けられない。その間に首くくっちゃう人がどれだけ出るかと思います」と清野さんは話す。
田村淳「要請するなら補償をセットで考えるべき」
感染予防効果はあるのだろうか?東邦大学の小林寅喆教授(感染制御学専門)は「分散がして人が密になることを避ける対策は一定の効果がある。しかし、感染拡大の1番の原因は帰省して親戚一同が集まり長い時間会食などをしてしまうこと。休暇延長するならば、その間の過ごし方も同時に発信しなくてはならない」と話す。
キャスターの田村淳「本当にこれでコロナが抑えられるというデータを一緒に出してくれるならいいけど、結局また『要請』という形で、空気感で国民を抑えこもうとするのが解せない。困る人が出てくるのは目に見えているのだから、要請するのなら補償とセットにしてほしい」
月曜コメンテーターの橋下徹「政府のやり方はものすごい安易だ。本当に分散できるのかも分からないのに、国民にものすごい不利益を課している。国会議員も政府の人たちも、生活が安泰しているから軽々しく『休んで』なんて言えるんだろうね。休暇延長するよりも、『正月は自宅でじっと過ごしてくださいね』って言った方が効果あるんじゃないの?」