ヨーロッパでコロナの感染者が再び猛烈に増えている。だが新潮は「日本は集団免疫だから大丈夫」という。私は心配だ。
さて、ヨーロッパでコロナの感染者が再び猛烈に増えている。フランスでは9都市圏で夜間の外出が禁じられ、ロンドンでは屋内で会う相手が家族に制限され、ベルギーでは4週間にわたって飲食店の営業停止が決められた。これから冬に向かう日本では、インフルエンザとコロナの「ツインデミック」が起きると、ワイドショーなどでは騒いでいる。
だが新潮は、感染者数に注目すれば、それほど心配することはないという。例えば、10月17日、フランスでは1日の感染者が3万2427人にもなったが、その日の死亡者は89人。4月3日に5233人が感染したときの死亡者は1120人だったのに比べれば、致死率は減少しているというのである。
何人かの医者たちが、これについて意見を述べているが、共通しているのは「集団免疫」という見方だ。それに、コロナウイルスは、宿主である人間を殺してしまえば自分も死ぬので、共存するためには致死率を下げるしかない、変異と共にウイスルは弱毒化するなど、高齢者や疾患を持った者以外はさほど恐れることはないという意見が多い。
また、手洗いやうがい、三密を避けるということがかなり徹底されてきたためか、10月5日から11日までの1週間で、全国で報告されたインフルエンザ感染者数は17人。東京では8月末から10月11日まででインフルエンザの感染者は1人しかいないそうだ。
さらに、厚労省の人口動態統計の速報値では、今年5月の全国の死亡者数は昨年同月より3878人少なくなっている。6月、7月も同様で、1月から7月までの死亡者は昨年より1万7998人少ない79万5807人であった。こうしたことから、「マスクを着けて手を洗えば、インフルエンザも寄りつかない。何を恐れる必要があろうか」と新潮は結ぶ。
私はここまで楽観的にはなれないから、昨日、医者に行ってインフルエンザの予防注射を打ってもらった。高齢で疾患があり、さらに無料というのが動機としては大きいが、この冬だけは、インフルエンザに罹りたくないという思いが強い。今冬ほど、春が待たれる年はないだろう。早くコロナワクチンができてほしいが、まだ、見通しは立たないようだ。