ラジオドラマ「鐘の鳴る丘」の音楽を書き上げた裕一(窪田正孝)。ドラマは大ヒットとなった。その後、裕一はまた忙しい日々を送ることに。
劇作家の池田二郎(北村有起哉)は、今度は映画「長崎の鐘」の主題歌を作らないかと、裕一に話をもちかける。
「長崎の鐘」は、永田武医師(吉岡秀隆)が綴った作品で、被爆の現実を克明にとらえた作品だった。
音(二階堂ふみ)は、原爆を投下された長崎の悲惨さを描いたこの作品と向き合うことで、裕一が以前のように恐怖をぶり返さないかと心配するが、裕一は前に一歩進むために自ら進んでこの依頼を受ける。
永田が裕一にあるエピソードを話しだした
裕一は原作者の永田武医師(吉岡秀隆)に会うために、長崎に向かう。そして永田に会うと、曲づくりにあたり、着想を得るために話を聞きたいと申し出る。
すると永田が裕一にあるエピソードを話しだした。
永田「原爆が落ちた長崎と広島を見て、「神は本当にいるのか」と、私は若者に問いかけられたんです。『どん底まで落ちろ』と答えたんですよ。古山さん、その意味がわかりますか?」
永田は、裕一にそういって問いかける。裕一は考えるが答えが見つからない。
永田は、その答えが曲づくりのヒントになるはずだという。しかし裕一は何日も書斎に籠もって考えるが答えを見いだせずにいた。
見かねた永田は妹の永田ユリカ(中村ゆり)に、ある場所を裕一に案内させる。そこは永田が、原爆投下直後に被爆者の治療に当たった場所であった。(NHK総合あさ8時放送)