処方箋なしで買える「緊急避妊薬」、産婦人科医は慎重派と推進派で二分! 立川志らく「最悪の事態になっている人を考えて...」

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   厚労省は9日(2020年10月)、緊急避妊薬(アフターピル)を薬局で購入できるよう議論する方針を示した。性行為後、72時間以内に服用することで高い確率で妊娠を回避できる薬だが、現在は医師の診断を受け、処方箋をもらわないといけない。多くの女性たちが歓迎する一方、産婦人科医の間では「推進派」と「慎重派」で意見が分かれている。

   「推進派」の産婦人科医・遠見才希子医師は「効果には時間制限があるため、身近なところで早く手に入れられる選択肢が必要だ」と話す。緊急避妊薬は行為後24時間以内に飲めば妊娠を95%阻止できるが、25~48時間以内では85%、49~72時間以内では58%と時間がたつにつれ阻止率が下がってしまうからだ。また遠見医師は「服用には正しい知識が必要なので、性教育と両輪で進めていかないといけない」とも話している。

「避妊の意識が下がり、HIV性感染症が増加するリスクも」

   一方で「慎重に進めるべきだ」と考える医師もいる。その理由は「男性側から薬の服用を強要される恐れがある」「性的暴行を受けた被害者が、薬を服用するだけで済ませてしまい、病院や警察に相談する人が減る可能性がある」「避妊の意識が下がることでコンドームの使用率が下がり、HIVなど性感染症が増加する恐れがある」などだ。

   日本産婦人科医会の種部恭子医師は、薬局販売のメリットを認めつつ「薬を飲む時点ですでに妊娠している人もいるかも知れないし、飲んだとしても妊娠してしまう人もいる。処方するのであれば、その後で必ず産婦人科につなげてほしい」と訴える。

   キャスターの立川志らく「ベストな答えは『緊急避妊薬を薬局で売るならば必ず産婦人科と紐づけしてほしい』と言う先生の言葉です。どちらの意見も正しいと思うが、最悪の事態に陥っている人にスポットを当てないといけない。無理やり妊娠させされてしまった不幸な女性たちをどうやって救うかを考えれば、答えは見えてくる。若い子はなかなか産婦人科になかなかいけないですよ。親にだって言えない」

   「まずは性教育を」という考えもあるが、ライターの望月優大は「性教育を待つ必要はなく、薬局処方できるようにすることが急務だ」と主張する。

   望月「とにかくアクセスを良くして、女性が自分の体をしっかり守れることにすることが1番大事です。性教育が行き届いていない男性がいっぱいいるからこそ、この薬に対するアクセスをできるだけ広くすることが大事だと思う」

文   ピノコ| 似顔絵 池田マコト
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