昨日10月19日(2020年)午前7時50分頃、石川県加賀市のショッピングセンターで商品搬入口から体長1.3mのオスのクマが侵入し、13時間にわたって立てこもるという騒ぎが起きた。現場のショピングセンターはJR加賀温泉駅から徒歩1分の駅前で、病院や小学校もある市街地の真ん中。地元住民は「山の近くならわかるけれど、こんなところに出るなんて考えられない。本当に怖い」と驚きを隠せない。
ショッピングセンターは開店前だったため、買い物客はいなかったが、出勤していた従業員たちは外に避難。その後警察や機動隊がドローンも使って店内を捜索し、夜9時に猟友会が倉庫でクマを発見して駆除を行った。
今年は列島各地でクマの目撃情報が相次いでいる。秋田県横手市のほか、石川県内では17日にも山代温泉で男女3人がクマに襲われている。
「地方は過疎化、里山が荒れているのも一因」
クマ出没の鍵となるのがドングリなどのエサの量だ。石川県のツキノワグマ出没だが、ドングリが豊作だった2011年は60頭だったが、凶作だった2019年は350頭。今年は去年に続いてドングリが凶作だったことで、人里に下りてくるクマが増えたとみられている。
新潟大学農学部の箕口秀夫教授によると、一昨年はエサが豊富でベビーブームが到来していたことに加え、近年は人を怖がらず、エサがある場所を学習した「新世代クマ」が出現したことも原因となっているという。
司会の羽鳥慎一「山すそではなく駅前の市街地ですね」
青木理(ジャーナリスト)「短期的な餌の不足もあるとは思うが、長期的にみると地方の過疎化で、耕作放棄地が増え、里山が荒れていることもあるのではないか。地元の方は怖いと思う」
菅野朋子(弁護士)「人を怖がらないクマが出てきているということは、これからどんどんこうなるんでしょうか」
羽鳥慎一「いったん人の食べ物を覚えるとまた来ますよね」