中国けん制が狙い。首相、ベトナム・インドネシア訪問で「連携」強調! 中国はASEAN切り崩しに動いている...

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   菅首相が就任後初となる外遊先に選んだのはベトナムとインドネシアの東南アジア2国だった。きのう19日(2020年10月)にハノイで首脳会談を行い、きょう20日午後にジャカルタ入りし、あす羽田に戻る予定だ。

   首相の外遊目的は、自由で開かれたインド太平洋構想の元での対中国連携強化だ。中国の脅威は増しており、先週は尖閣諸島の日本領海内に中国公船2隻が侵入、57時間39分にわたって日本の漁船を追い回した。日本の抗議に対し、中国報道官は「中国固有の領土でありパトロールを行うことは中国固有の権利」とコメントを出している。

   尖閣諸島に関しては、アメリカの安全保障機関が「中国はミサイルの威力で日本の防衛力を崩壊させる自信を強めている」などという報告書も出している。

   中国は世界との溝も深めている。フランスではナント歴史博物館で開催予定だったチンギスハン展で、「チンギスハン」「モンゴル」「帝国」の文言削除を要求。企画展は2024年まで延期となった。チェコの上院議員ら90人が台湾を訪問した際には、王毅外相が「14億人を敵に回す」と猛抗議。

   中国全人代は、10月17日に戦略物資やハイテク技術の輸出管理を強化する輸出管理法を成立させているが、これはアメリカの対中政策の報復措置で、アメリカと中国どちらにつくかの踏み絵ともいえる法律だ。中国はカンボジアと自由貿易協定を結んだり、ラオスやミャンマーに多額の投資を行ったりするなど、経済でASEANを切り崩す動きも見せている。

   首相の外遊先となったベトナムとインドネシアは、ASEANの中でも中国と若干距離をとっている。まずはこの2国との連携強化で中国の動きをけん制する狙いがあるとみられている。

経済成長でも変わらない中国の覇権主義に日本はどう向き合う

   峯村健司(朝日新聞編集委員)「ベトナム、インドネシアは中国と真正面から向き合っている、そこを後ろから支えるというのはセンスがいい。(尖閣侵入後の)中国外務省の声明はこれまでとは違う動き。日本としては強いメッセージを出すべきだと思います」

   青木理(ジャーナリスト)「中国は経済成長すると変わると思っていたが、変わらない。ますます強硬になってきました。世界中が押さえ込もうとしている一方で、中国と経済関係を持たないわけにはいかない。中国の覇権主義に脅威を覚えつつ中国と付き合っていかなければならない」

   峯村健司「世界の秩序はアメリカと中国の対立が決めている。自分の国がどう生きるか決めないと対立に巻き込まれて犠牲者になる」

   青木理「中国と向き合うには、歴史問題などでゴタゴタしないで韓国との関係くらい立て直しておかないといけない」

   峯村健司「日韓がケンカしてほくそ笑んでいるのは中国です」

文   みっちゃん| 似顔絵 池田マコト
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