きのう19日(2020年10月)午前7時50分ごろ、石川県加賀市のショッピングセンターの搬入口にクマがいるのを従業員が発見した。クマは店の中に侵入、従業員は避難したが、クマはそのまま立てこもり状態になった。午後1時、警察機動隊が突入し警戒を続けていたが、午後9時半を過ぎてようやく猟友会によって駆除された。
石川県では今月13日(2020年10月)までに過去最多となる462件の目撃情報などが確認されている。石川県だけでなく、今月に分っているだけでも、人が襲われるなどの被害は全国で9県27件に上っている。新潟県では70代女性が、秋田県では80代の女性が死亡した。
先週17日(2020年10月)には、群馬県安中市で民家の庭にクマが現れ、柿の木に登って柿を食べていた。その様子を撮影した人は、「実際、ナマで至近距離で見ると、恐怖感がでますよ。突然、鉢合わせしたら、もう逃げられないなと思いました」と恐ろしさを語っていた。
2年前は大豊作、多産だった2歳児クマがエサを求めフラフラと...
今年はなぜ、クマの出没が多いのか。鳥獣対策などを専門としている長岡技術科学大学の山本麻希・准教授は、「クマの好物であるブナが去年も今年も大凶作で、クマがかなりお腹を空かせているんです。そのため、冬眠を前に食料探しに町に下りて来ています」と話す。今年はさらにもう一つの原因があるという。それが、「2歳児問題」だと解説する。
「平成30年(2018年)がブナが大豊作だったので、その年の冬にみんな子供を産んでいるんです。それがちょうど2歳ぐらいになっていますが、未熟なのでエサを取るのがまだ上手じゃない。それで、よくわからないまま市街地におりて来ています」
2年前の大豊作で増えた若いクマがエサを求めて、ふらふらと山を降りているわけだ。今年の冬は例年よりも注意が必要のようだ。