「真相報道バンキシャ!」は、2002年10月に、日本テレビの毎週日曜日の、午後6時からの1時間番組として始まりました。私は、2001年7月に、ニュース編集部長になり、翌年9月11日に、アメリカの同時多発テロの1年後の特番を、ニューヨークからたけしさんと放送したばかりでした。
そもそもの始まりは、報道局の中で1時間番組をやりたいという声が上がり、いろいろな過程を経て、私の意見が通ってこの枠に決まりました。日曜の18 時が空いていて、「笑点」から「ザ!鉄腕!DASH?」までの流れがよかったからです。コンセプトは、1時間の、週に1度の、数字がとれる報道番組というものでした。そのためには、できるだけ旬なネタで、日曜日におきた事件でも、できるだけ取材して、放送することが大事だ、と思っていました。メンバーで構成会議を行ったとき、私が言いました。「これは、大きな番組になるから、写真を撮っておこう」。番組の成功と発展を確信はしていませんでしたが、その予感はあったから発した言葉でした。
テレビ報道は、いかに客観的事実を積み重ねられるかが勝負
司会は福澤朗と菊川怜、ご意見バン!として河上和雄氏(弁護士、元東京地検・特捜部長、故人)でスタートしました。
生放送のオープニングは、1週間に話題になったいろいろな人の顔写真で始まり、その週に起きた注目すべき出来事の実験・検証を行います。これは、時間がないときでも、詳細にやりました。番組は、スタッフの皆の努力も実り、最初から好視聴率でスタートしました。
テレビは、免許事業なので、論説機関である新聞と違って意見は言えません。その中で、いかに客観的な取材を積み重ねて、放送するかが勝負だと思います。その意味で「真相報道バンキシャ!」は、さまざまな試練を経て、進歩し続けています。司会の福澤朗は続投していて、菊川怜から鈴江奈々に変わり、2013年から夏目三久が務めています。