ニューズウイークによると、米大統領選は結果次第で内戦状態になりかねないという。国民のかなりがトランプ信者だからだ
アメリカ大統領選まであとわずか。コロナから奇跡の回復を"演出"したトランプだが、支持率を上げるどころか、バイデンに大きく水をあけられている。トランプ惨敗決定かと思うのだが、そうはならないところがアメリカの不可解なところである。
ニューズウイーク日本版で、元CIA工作員で、コラムニストのグレン・カールが、「米国民のかなりの割合がいわばトランプ信者になっている」ことで、「大統領選の円滑な実施が危うくなり、ことによるとアメリカが内戦状態に陥りかねない」と危惧している。
こういう層は、「退院したトランプがホワイトハウスで演じた英雄的指導者像をそのまま受け入れ、自分たちの『主君』であるトランプにとって不都合な事実は全て嘘だと決め付ける」。その結果、何が起こるのか?朝日新聞のアメリカ総局・園田耕司記者は、投票後に「大騒動」が起きると見ている。
「可能性が高いとみられているのが、11月3日の夜はまず投票所の票が先に集計されるので、トランプ氏が大幅に得票でリードし、その後に数日から数週間かけてバイデン氏が最終的にトランプ氏の得票を逆転するというシナリオです。『レッドミラージュ』(赤い蜃気楼〈しんきろう〉)と呼ばれています。赤はトランプ氏の所属する共和党を象徴する色で、つまりトランプ氏勝利のまぼろし、という意味です。
そこで選挙の専門家や民主党が懸念しているのが、郵便投票の開票が本格化する前に、トランプ氏が一方的に勝利宣言をして、郵便投票の集計作業を打ち切ろうとすることです」(朝日新聞DIGITAL10月16日 8時00分)
そうなれば、トランプが指名した保守派のバレット最高裁判事が、彼に有利な裁定を下す可能性が出てくるというのである。半沢直樹なんかよりもはるかに面白いドラマが始まるかもしれない。