二階俊博は和歌山の地元にIRを見越した「錬金術」をやっているようだが、いくら剛腕でももうカジノ建設は無理ではないか
文春のトップは、二階俊博幹事長の地元、和歌山県の「和通」という社会福祉事業を営む小企業が、二階が進めるIRを見越して、和歌山マリーナシティというテーマパークのすぐそばに、約3000坪もの広大な山林を所有しているというものである。ここは二階の40年来の後援企業で、政治献金もしている。
この土地は市街化調整区域であるため、今は老人ホームなどしか建てられないが、この一帯にカジノ建設となれば、二束三文の土地がいくらに跳ね上がるのか。文春は、田中角栄の金脈追及の端緒になった信濃川河川敷問題と相通じるところがあるというが、肝心のIR事業のほうが遅れに遅れている。観光庁は誘致を希望する自治体の受付を、当初は来年(2021年)1月から7月としていたが、9カ月延期することを発表している。
さらに、参入を予定していた外国のカジノ企業の撤退も相次いでいる。コロナ不況で、カジノどころではないという空気は広がっており、二階がどんなに剛腕でも、和歌山へ持ってくるのは至難だと思う。