1945(昭和20)年8月15日、戦争が終わった。
豊橋の病院には、空襲でケガを負った関内梅(森七菜)と馬具職人の岩城新平(吉原光夫)が収容されていた。そこに梅の夫の田ノ上五郎(岡部大)が飛び込んできた。特高から釈放され、一目散でやってきたのだ。
五郎「俺がバカだった。大事だったのは君だったのに...」
梅「私もバカなの...」
梅は、原稿の入った焼けただれた缶を五郎に見せた。
梅の命を救った岩城は、光子(薬師丸ひろ子)の見守る中、眠っていた。謝る五郎に、光子は岩城が脚気(かっけ)を患っていたことを隠して働いていたことを告げる。岩城はもう長くないという。五郎は泣きながら岩城に詫びた。
戦争は、華の初恋の人の命も奪った。裕一「僕は音楽が憎い...」
一方、東京では、古山裕一(窪田正孝)のもとに梅根弘哉(山時聡真)の母・トキコ(徳永えり)が訪ねてきた。裕一の影響で予科練に志願した弘哉が、戦死したと伝えにきたのだ。
その夜、音(二階堂ふみ)と華(古川琴音)が福島から戻ってきた。裕一から弘哉が亡くなったことを聞いた華は、無言で部屋を出ていく。
音「あなたのせいじゃない!あなたは自分の役目を果たしただけ!」
裕一「僕は音楽で、人を戦争に駆り立てた。若い人たちの命を奪うことが僕の仕事だったのか? 僕は...音楽が憎い...」 (NHK総合あさ8時)