慰問から日本に帰国した裕一(窪田正孝)は、その足で藤堂先生(森山直太朗)から託された手紙を昌子(堀内敬子)に渡すために、藤堂家に向かう。
その後、福島の実家に急いだ。母・古山まさ(菊池桃子)を看病するため、音(二階堂ふみ)と娘・華(根本真陽)が疎開して裕一の実家である喜多一にいたのだ。
音「どうだった?」
裕一「向こうで、藤堂先生に会えた」
裕一は、そう言って無言になる。音は、そんな裕一の様子を見てなにがあったのか察しがつく。心の整理がつかない裕一は「しばらく一人でいたい」と告げて、音と華たちを福島に残して東京に戻る。
戦況が悪化すればするほど、国民の士気を高めようと、裕一への曲づくりの依頼は増え続けた。裕一は心を殺して曲をつくり続けるのだった。
豊橋では五郎が特高に捕まり、空襲で炎に包まれた家には梅が...
一方、豊橋では音の母・関内光子(薬師丸ひろ子)が、キリスト教の信徒の集いに参加しようとしている婿の田ノ上五郎(岡部大)を必死で止める。
光子「やめるって決めたでしょう」
五郎「僕は、義母さんみたいに割り切れません。馬具は戦争の道具です。けがれています」
その晩、五郎は特高警察に捕まってしまったのだ。翌日、五郎を心配して探す妻の田ノ上梅(森七菜)と光子。すると空襲警報がなりはじめる。
戦火によって自宅が燃えはじめてしまったが、梅は原稿を取りに引き返す。馬具職人である岩城(吉原光夫)が、水をかぶって梅を追って焼けている家の中へ飛び込む...。(NHK総合あさ8時放送)