NHK大河ドラマ「麒麟がくる」第27話が11日放送され、織田信長がついに足利義昭を擁して上洛するという歴史の転換点が描かれた。ただ、俳優たちの演技を重視しゆっくりと間をとる場面が続き、SNSでは「退屈」「つまらなくなった」という意見が相次いだ。
一方で、この回は、堺の豪商・今井宗久が織田を支援するかどうか、茶の湯を通して光秀と交渉するシーンが丁寧に描かれ、SNSでは「今井宗久」がトレンドワードの上位入りに。宗久を演じた陣内孝則の茶の作法に「見事」「貫禄あった」などと称賛の声が続いたが、手先のアップの場面が多く、本人が演じているかどうかは不明だ。
この回の平均世帯視聴率は13.0%で、前回と同数になったとスポーツ各紙が報じた。初回19.1%でスタートしたが、放送再開の第22話は14.6%となり、以降も13%前後で低迷している。
SNSには次のような声が多数あがった。
「コロナ中断の後、なぜか退屈に感じる。テンポが悪い。真田丸のような軽快さがなく、また、太平記のような重厚さもない。光秀があまり成長していなくて単調に見えてきた。駒も、庶民の群像として一部出てくるならよいが、今回みたく無理に政局が動く場面に絡んでくるといかにも嘘っぽい。そして綺麗ごとオンパレード。最初の頃はよかったのになあ」
「お茶の作法にしびれた」「陣内孝則この日は一流役者だ」
一方、今井宗久の場面に次のような声も。
「今井宗久のおかげでもう一度茶道教室に通いたくなった。お茶を点てるところだけではなく、茶碗や茶巾を清める作法や柄杓の所作まで映してくれて、しびれた。陣内孝則、いつの間にこんなイケオジになってたの」
「娘が、今井宗久がお茶を点てる一連の作法をしながらセリフを喋り続けてるのを観て、『この動作をしながらよくこんなに話せるね、私には無理だ』と感心してた。 茶道を習っていた娘によれば、陣内さんの作法はとても見事だったらしい」
「条件を飲めるか、自分の茶を飲めるか。茶碗をすすぐところから茶筅の先までこんなにお点前の手元を撮影されながら、合間の長い台詞も綺麗にハマる陣内孝則の貫禄。佐々木道誉の近江佐々木氏に繋がる今井宗久の役と云うのもしびれる。制作陣のキャスティング力が最高すぎる」
「いつもおちゃらけを言って、演技もおちゃらけですが この役の演技は良かったです。 表情、目の動き、セリフの抑揚 今日は一流役者でした! こんなシリアスな演技は30年以上前の彼の近く前の主演映画『ちょうちん』以来では?」
「退屈」と感じさせる間合いも、重厚さや描かれる内容によっては感動につながっているようだ。(テレビウォッチ編集部)