座間市9人殺害、白石被告が「承諾はなかった」と殺人罪を認める 「承諾殺人」を主張する弁護人の質問を無視

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   神奈川県座間市のアパートで2017年、男女9人の遺体が見つかった事件の裁判で、きのう7日(2020年10月)、初めての被告人質問が行われた。白石隆浩被告(29)は自身の弁護人の質問を無視するなど、異例の法廷となった。

   この事件では、白石被告のアパートから女子高校生3人を含む男女9人の遺体がクーラーボックスなどに入った状態で見つかり、白石被告が強盗・強制性交殺人などの罪で逮捕、起訴された。被害者はSNS上で自殺願望を打ち明けていた若者たちで、2017年8月から約2カ月間で次々に殺害されたとみられている。

大股開きで座り、弁護側の質問が始まると顔をそむける

   きのう7日の被告人質問では、白石被告は大股開きで座り、弁護側の質問が始まると、顔をそむけるしぐさを見せた。弁護人が「早く裁判を始めてほしいと言っていたことは覚えていますか」「今の心境があれば、お聞かせ願えますか」などと質問しても、無言を貫き、「弁護人の質問に答えるつもりはありますか」と問われると、「答えるつもりはありません」とけだるそうに答えた。

   一方で、検察側の質問に対しては、犯行動機を認めたうえで「遺体を処分した後なら完全に黙秘するつもりでした。ニュースを見て自分が犯したことの大きさを知って逃げられないと思い、白状する方向に切り替えました」などと答えていた。

   これまでの裁判で、白石被告の弁護側は、殺害されることを被害者が承諾していた「承諾殺人」を主張しているが、白石被告本人は「殺人罪にあたると思います」と主張が食い違っている。検察側は「被害者の承諾はなく、被告人の行為は単なる殺人」という立場だ。きのう7日に出廷した被害者女性の母親も、「(娘は)生きようとしていたと思います」と、パーテーション越しに、涙ながらに殺害の同意を否定した。白石被告は、腕組みをしながら聞いていた。

   司会の加藤浩次「(白石被告と弁護人の)関係がうまくいっていないということでしょうか」

   下川美奈(日本テレビ社会部解説委員)「白石被告は殺人罪を認めていますが、弁護人は量刑の軽い承諾殺人罪を主張しており、それが気に食わなくて無視しているのでしょう。おそらく、国選弁護人なので解任できないのではないかと推測されます」

   判決は12月15日に言い渡される予定だ。

文   キャンディ| 似顔絵 池田マコト
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